クバルカン法国の旗騎であり、星団3大MHに数えられる星団屈指の人気を誇るMH。正式名称はS.S.I.KUBALKANS(SCHOLTI Super Immortal KUBALKANS=ショルティ・スーパー・イモータル・クバルカン、永遠不滅のクバルカンの略)。法王に認められた枢機卿以上のルーン騎士が騎乗を許され、彼らは「人形遣い」と呼ばれる。「破烈の人形」「バングドール(バンドール)」などの別名を持つが、現在は「バング」に統一されている。
基本設計をストーイ・ワーナー、チューニングをルミラン・クロスビン、ファティマ・コントロールをクローム・バランシェが担当。星団歴2600年代に共同開発され、ミラージュ・マシン公開以前には「星団最強」と呼ばれていた。しかし、『FSS Designs 3』で設定が変更され、フィルモア帝国の大分裂直後にクバルカン法国が独立の際、新型MHの設計をストーイ・ワーナー博士に依頼したとされる。以降、クバルカンは時間をかけてバングを改良し、ファティマ対応のパワーマネージメントを導入するなどの大規模改修を実施。現在の姿となった。
本機は星団でも珍しい隠匿のための変形機構「ティーガー・フレーム」を備える。この機構は移動時に小型の収納形態に変形し、ミサイルやエアバレルのように偽装されて運搬されるため、非常に高い隠密性を持つ。一方で、変形機構の影響でエネルギー消費が激しく、戦闘行動時間が短いという欠点がある。
かつては最高機密兵器として扱われ、星団史上でわずか17騎、一時代には5騎しか配備されていないとされていた。しかし、新たな設定では製造コストと維持コストが高いものの、星団暦初頭から生産が続けられており、ルーン騎士の数だけバングが存在するとされる。星団暦3030年の魔導大戦では20騎以上が持ち込まれたが、正確な製造数や配備数は不明。
専用武器であるエネルギーソードはイレイザー・エネルギーを刀身にチャージし、爆発させるもので、重装甲のアシュラ・テンプルをも一撃で破壊可能。オプションとしてバスター・ランチャーも用意されている。
バングは各地で数多くの武勲を挙げており、特に2930年に剣聖の血を引くアルテン・サヤステ大公とファティマ・静が初代黒騎士ツーリー・バイドルのバッシュを倒した戦いは伝説のMH戦として語り継がれている。この勝因は以下の2点とされる。
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静がバランシェ・ファティマであったことにより、バッシュの運動性を予測しやすかった。
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バランシェが新造したファティマ制御システムにより、バングが星団最強のファティマ・コントロールを得ていた。
また、2989年のカステポーでの「壊し屋事件」では、ミューズ・バン・レイバック枢機卿が新型MH「アシュラ・テンプル」と戦い、圧倒的なパワーで撃破するなど、多くの戦歴を持つMHである。