- Workファイブスター物語
- Pilotグラード・シドミアン
2876年ロールアウト。人々に黒い装甲から畏敬をこめて「黒騎士」(ブラック・ナイト)と呼ばれている。時のアトール皇帝ボルサから、超帝国の王女タタラスティ・イ・ヤーン・バッシュの名を取って「バッシュ」と命名された。同時に製作されたファティマ・エストを専用ファティマとし、エストに選ばれ、この騎体に搭乗する者は「黒騎士」の称号を許されている。
フィルモア帝国のサイレンをコンパクトに設計したグルーン・エルダグラインを基に開発され、またクロスビンがベルリン開発で得られたノウハウも盛り込まれている。
当代最高のMHマイト、クロスビンとバルチック・アカデミーきっての若き天才ファティマ・マイト、モラード・カーバイトの共同作業によって、星団で唯一開発に成功したシンクロナイズド・フラッターシステムにより、バッシュ搭乗時のエストは3Aにも届く化け物じみたパワーゲージ性能を発揮する。また、バッシュはファティマ・エスト専用のMHであり、このシステムを作動させるためにバッシュに最適な騎士が必要。この3つが揃うことで、ミラージュ・マシンを除いたMHとしては星団でも最高峰の性能を発揮する。
第1巻冒頭ではグラード・シドミアンが操縦し、カーレル・クリサリスのL.E.D.ミラージュと65時間にも及ぶ戦闘が繰り広げられた。力量がかなり違うと瞬間的に決着がつくが、互角の場合はこのような長時間の戦闘になるという。この戦闘ではL.E.Dの圧倒的な性能がありながらも、ヘッドライナーであるカーレルは未熟でグラードと比べて劣っていた。また、エストは莫大な戦闘経験とL.E.Dに搭乗した経験を持っていたため、互角に渡りあえたといわれる。その戦闘で機能停止し、エストと共に眠りにつく。