Follow Us

機体リスト
新機動戦記ガンダムW

共收録 28 台の機体。
  • ウイングガンダムゼロ

    • Height16.7 m
    • Weight8 t
    • Pilotヒイロ・ユイ

    型式番号:XXXG-00W0

    A.C.180年ごろ、トールギスを開発した6人の科学者たちが、コストと実用性を度外視し、性能のみを追求して設計した機体。この機体は、のちにOZを出奔した科学者たちがそれぞれ開発した5機のガンダムの原型機でもあります。

    トールギス複数機分の基本性能を持たせた上で、さらに人間には操縦できないという欠点を克服すべく、新型インターフェイス「ゼロシステム」が採用されました。このシステムは、パイロット自身の能力を機体に追従させるもので、機体構造も一新されています。装甲材にはガンダニュウム合金が使用され、これにより圧倒的な耐衝撃性と耐熱性を持つ機体となっています。「ガンダム」のコードネームは、このガンダニュウム合金に由来しています。

    機体の背部には、機体名称の由来ともなる翼型スラスターが採用されており、さらに、コロニーをも破壊可能な威力を持つ「ツインバスターライフル」を装備することで、単機での制圧戦や一撃離脱戦法を可能にしています。

    しかし、ゼロシステムにはパイロットの身体と精神に深刻な障害を与えるという問題があり、機体自体の破壊係数の高さも相まって、科学者たちは実機を製造せずに設計データを封印しました。その後、15年後のA.C.195年、コロニー勢力に裏切られたことに憤慨したカトルが、当時の開発スタッフであるH教授が残した設計図をもとに、この機体を製造しました。

    本機を基にして5人の科学者がそれぞれガンダムを開発しましたが、そのうちドクターJが開発したウイングガンダムが、最も本機のコンセプトを強く反映しています。

  • ウイングガンダム

    • Height16.3 m
    • Weight7.1 t
    • Pilotヒイロ・ユイ, トロワ・バートン, レディ・アン

    型式番号:XXXG-01W

    L1コロニー群出身の技術者ドクターJが、同僚たちと開発していたウイングガンダムゼロ(ウイングゼロ)のデータを参考に完成させた機体であり、形式番号はXXXG-01W。パイロットはドクターJの英才教育を受けた少年工作員ヒイロ・ユイが務め、地球圏統一連合に対する一大テロ作戦「オペレーション・メテオ」に投入されました。

    本機はウイングゼロの設計思想が最も強く反映された汎用機であり、高速飛行形態「バード形態」への変形機構や、大火力武装のバスターライフルなどの共通項が見出せます。ただし、技術的な問題を抱えるインターフェイス「ゼロシステム」や、その他の過剰な部分は撤去されており、パイロットのヒイロ・ユイの技量によって不足部分が補われています。

    機動性の大半は、バックパックに接続された一対のウイングユニットに集約されています。このユニットは単に揚力を発生させるだけでなく、翼の分割されたパーツを可動・変化させることで機体の空力特性を適宜変化させ、失速から極超音速飛行まであらゆる速度域に対応できます。宇宙空間でも、質量移動(AMBAC)や内蔵されたバーニアスラスターを併用した高い姿勢制御能力を発揮します。さらに、バード形態に変形することで機動性と行動範囲が拡大し、他のガンダムを上回る作戦行動が可能となります。

    胴体中央に配置されたサーチアイは、頭部のカメラアイでは収集できない映像や電波情報も補足可能としています。また、膝裏には高い走力を発揮するレッグスラスターが配置されており、バード形態時の推進器としても機能します。

  • ガンダムデスサイズ

    • Height7.2 m
    • Weight16.3 t
    • Pilotデュオ・マックスウェル

    型式番号:XXXG-01D

    スペースコロニー内の反地球圏統一連合勢力による地球攻撃作戦「オペレーション・メテオ」に投入された5機のガンダムの1機。この機体は、トールギスとウイングガンダムゼロ(ウイングゼロ)を開発した技術者のひとりであるプロフェッサーGによって開発され、L2コロニー付近の「スイーパーグループ」出身の少年デュオ・マックスウェルがパイロットを務めます。

    プロフェッサーGの得意分野であるステルス技術を活用し、敵に近接攻撃を仕掛けるという思想のもとに設計されました。ガンダム共通の装甲材である「ガンダニュウム合金」の電磁波吸収特性も、このコンセプトに寄与しています。迅速に敵に接近することを目的としており、5機中最高のスピードアビリティを有しています。そのため、胸部にはエンジン冷却用の大型エアダクトが設置されています。

    漆黒の機体色とビームサイズを用いた戦闘法は、死神を連想させるものであり、OZ兵士たちの間で「ガンダムを見た者は生きて帰ってこない」というジンクスを生み出す要因となりました。

  • ガンダムヘビーアームズ

    • Height16.7 m
    • Weight7.7 t
    • Pilotトロワ・バートン

    型式番号:XXXG-01H

    アフターコロニー(A.C.)195年、地球圏統一連合の圧政に反発する一部のコロニー独立派勢力が計画した一大テロ作戦、「オペレーション・メテオ」の中核として投入された5機のガンダムの1機。

    この機体は、ウイングガンダムゼロを手掛けた技術者チームの一人であるドクトルSによって開発されました。当初、コロニー独立派のスポンサーであるバートン家の庶子トロワ・バートンが専任パイロットとなる予定でしたが、作戦開始直前にトラブルで彼が殺害されたため、偶然整備員として現場に居合わせた名無しの少年が「トロワ」の名とともにパイロットの座を引き継ぎました。

    この機体は、ウイングガンダムゼロからマシンキャノンをはじめとした火力の特性を引き継いでいます。単機での制圧能力を重視して設計されたため、全身に多彩な火器を内蔵した重砲撃機としての役割を持っています。その戦力は戦艦3隻から5隻にも匹敵するほど強力ですが、弾切れ時には極端に攻撃力が低下するという欠点があります。しかし、サーカスで培った卓越した操縦技術を持つトロワによって、アクロバティックな近接戦闘も可能となっています。

  • ガンダムサンドロック

    • Height16.5 m
    • Weight7.5 t
    • Pilotカトル・ラバーバ・ウィナー

    型式番号:XXXG-01SR

    A.C.(アフターコロニー)195年、スペースコロニー内に潜伏する反地球圏統一連合組織が計画した一大テロ作戦「オペレーション・メテオ」用に開発された5機のガンダムの1機。この機体は、トールギスやウイングガンダムゼロ(ウイングゼロ)を開発した元連合所属の技術者のひとりであるH教授が、L4コロニー群の名家ウィナー家の庇護のもとで完成させました。

    このガンダムは、砂漠などの高低温環境や不整地での運用を目的に設計されており、他のガンダムよりも堅牢な装甲を活かした白兵戦を得意とします。また、他のモビルスーツの隊長機として運用するために、通信機能が強化されており、額には砂嵐においても機能するサブ・カメラが設置されています。

    さらに、このガンダムには特異な機能として、自爆装置が組み込まれており、装置が作動するとコックピットの扉が開いてパイロットを脱出させた後、自爆に巻き込まないように機体がある程度前進するプログラムが組み込まれています。

  • シェンロンガンダム

    • Height16.4 m
    • Weight7.4 t
    • Pilot張五飛

    型式番号:XXXG-01S

    スペースコロニー内の反地球圏統一連合勢力によるテロ作戦「オペレーション・メテオ」で投入された5機のガンダムの1機。この機体は、トールギスやウイングガンダムゼロを設計した元OZの技術者である老師Oが開発を手がけ、L5コロニー出身の少年・張五飛がパイロットを務めます。

    老師Oの得意とする機体駆動システムの思想を反映し、高い俊敏性で敵陣に切り込む近接戦闘を得意としています。このため、5機の中で最大のファイティングアビリティ値を持ち、中国武術の体さばきを再現可能なほどの関節可動域を備えています。武装は右腕の「ドラゴンハング」や「ビームグレイブ」といった、間合いの長い接近戦用装備が中心です。また、両肩アーマー前面にはレンズ状のファイティングサイトが設置され、戦闘中の情報収集や分析能力にも優れています。射撃武装は頭部バルカン砲のみですが、その汎用性はウイングガンダムに次いで高いです。

    機体名の「シェンロン」は五飛自身が名付けたものですが、普段は「ナタク(哪吒)」の愛称で呼ばれています。これは本機をかばって死亡した五飛の妻、竜妹蘭(自称ナタク)の影響からであり、五飛は本機に妹蘭の魂が宿っていると信じています。

  • ガンダムデスサイズヘル

    • Height16.3 m
    • Weight7.4 t
    • Pilotデュオ・マックスウェル

    型式番号:XXXG-01D2

    OZの月面基地に拘束された5人のガンダム開発者たちが、同基地に回収されたデスサイズを、同じく回収されたシェンロンガンダムとともに極秘に修復・強化した機体。この機体は、死神伝説を打ち立てたデスサイズが蘇った「地獄からの使者」とも評されます。

    5機のガンダムは基本的に地上戦を目的に開発された機体であり、改修時には宇宙戦に対応するための機動性の強化が施されました。さらに、本機ではメリクリウスの技術を応用した特殊装甲「アクティブクローク」が増設されており、防御力とステルス性能が大幅に強化されています。

  • アルトロンガンダム

    • Height16.4 m
    • Weight7.5 t
    • Pilot張五飛

    型式番号:XXXG-01S2

    OZ月面基地に拘束されていた5人のガンダム開発者たちが、同基地に鹵獲されたシェンロンを、同じく鹵獲されたデスサイズとともに密かに修復・強化した機体です。

    この機体には、背部左右にスラスター内蔵の可動翼「ランダムバインダー」が追加され、両すねには前面が鉤爪のような意匠が施され、さらにサブスラスターが追加されています。これにより、宇宙空間での機動性が大幅に高められました。また、ファイティングサイトのレンズ部分も宇宙用に適正化されています。塗装も変更され、シェンロンの元々の白と青基調から、白と緑基調へと新たに塗り替えられました。

  • トールギス

    • Height17.4 m
    • Weight8.8 t
    • Pilotゼクス・マーキス

    型式番号:OZ-00MS

    A.C.年代におけるすべての戦闘用MSの原型機。トールギスは、後にガンダムを開発する5名の技術者と、推進器技術の権威であるハワード博士を加えた科学者グループによって、A.C.175年に完成しました。

    この機体の前駆となったのは、宇宙用作業服として運用されていたMSであり、脚部や腰部構造にその面影を残しています。AC170年代、宇宙用建設資材搬入業務を行っていたOZが軍需産業に参入したことで、初めての戦闘用MSとしてトールギスが誕生しました。

    トールギスは、MSの兵器としての可能性を追求するため、単独での戦域介入能力、拠点制圧を行える戦闘力、そして確実に帰還できるサバイバビリティが備えられています。装甲にはビーム耐性を有するチタニュウム合金が採用され、大気圏内飛行が可能なバックパックバーニアが導入されることで、重装甲と高機動性の両立が図られました。兵装面では、長距離砲撃能力を持つドーバーガンと、チタニュウム合金を両断可能なビームサーベルが装備されています。頭部には中世ヨーロッパの騎士をモチーフとしたフェイスカバーが取り付けられ、これを外すと正方形のカメラアイが露出します。また、機動性と装甲を両立するために、機体サイズは後の標準的な量産機よりも一回り大型化しています。

    背部に存在する巨大な2対のスーパーバーニアは、最大加速15G以上を誇り(腰部に存在する4つのスラスターは含まず)、高度な一撃離脱戦法を可能にしています。さらに、トールギスは陸海空と宇宙のあらゆる領域での戦闘が可能な汎用性を持ち合わせています。しかし、その圧倒的な機動性と運動性により、操縦するパイロットの肉体的限界を大きく超える問題が発生しました。これに加えて、開発チームがその問題を克服するために新たな試作機の開発に移行したことで、トールギスの開発は1機のみで中断され、A.C.195年まで20年間封印されることになりました。

    その後、このトールギスの設計を基にデチューンを図った新たな標準機「リーオー」が誕生しました。そのため、トールギスは「プロトタイプ・リーオー」とも呼ばれています。

  • ガンダムエピオン

    • Height17.4 m
    • Weight8.5 t
    • Pilotゼクス・マーキス

    型式番号:OZ-13MS

    OZ総帥の座を追われ失脚したトレーズ・クシュリナーダが、トールギスとオペレーション・メテオに投入された5機のガンダムのデータをもとに極秘開発させていたMS。

    トレーズ本人の騎士や軍人としての信念を結実させた機体であり、「人類は闘ってこそ意義がある」というトレーズの美学、とりわけ格闘戦に美しさを見出していたトレーズの意向が色濃く反映されているため、接近戦用以外の武装をもたない。2種類の格闘兵装と高い機動性を駆使し、拠点制圧も可能としている。

    胸部にはカメラアイで補足しきれない情報を収集するためのサーチアイ、脇腹部には姿勢制御能力を強化するためのサイドスラスターが設置されている。また、胸部のエアダクトは装甲一体式となっており、防御力を落とすことなく排熱が可能となっている。スラスターはウイングゼロと同等の出力を発揮する。

  • トールギスII

    • Height16.4 m
    • Weight8.8 t
    • Pilotトレーズ・クシュリナーダ

    型式番号:OZ-00MS2

    ゼクス機の予備パーツを用いて組み上げられた機体。この機体は、世界国家元首に就任したトレーズ・クシュリナーダが自身の乗機として完成させました。

    頭頂部の鶏冠状のデザインが変更され、顔はよりガンダムタイプの意匠に近いフェイス形状となり、胴体やバックパック、シールドのカラーがブルーに変更された以外は、ゼクス機とほぼ同型機です。機体の一部にはガンダニュウム合金が使用されており、青色のカラーリングは、地球の代表として出撃するトレーズの意思を反映したものです。『敗栄』では、長期戦用にエネルギー消費を抑えた両刃のヒートサーベルを装備しています。

    この機体は、世界国家軍の大将機として投入され、ホワイトファングのビルゴIIを多数撃墜するなど、猛戦を繰り広げました。その最中、因縁の相手である張五飛のアルトロンガンダムと一騎討ちを行い、互角以上に渡り合うも、ツインビームトライデントで胴体を貫かれ、最終的に撃破されました。

  • ヴァイエイト

    • Height16.3 m
    • Weight7.3 t
    • Pilotトロワ・バートン, ヒイロ・ユイ

    型式番号:OZ-13MSX1

    青い機体色と頭部の一本角状アンテナが特徴の砲撃戦特化機。機体名はエジプト神話の女神「ヴァイエト(ハウヘト、またはヘヘト)」に由来しています。この機体は、遠距離からの砲撃戦に特化しており、その設計や装備が長距離攻撃に適したものとなっています。

  • メリクリウス

    • Height16.3 m
    • Weight7.3 t
    • Pilotヒイロ・ユイ

    型式番号:OZ-13MSX2

    赤い機体色とU字型の頭部アンテナが特徴の防御・接近戦特化機。この機体名はローマ神話の神「メルクリウス(マーキュリー)」に由来しています。防御力を強化した設計と、接近戦での戦闘能力に特化しており、耐久性と近距離での攻撃力が際立っています。

  • リーオー

    • Height16.2 m
    • Weight7 t
    • Pilot--

    型式番号:OZ-06MS

    OZが開発した初の量産型MSであるリーオーは、A.C.史上初の戦闘用MS「トールギス」を原型としています。トールギスを開発した技術者たちは、ウイングガンダムゼロの開発後に行方をくらましたため、OZは残されたトールギスの設計図を基に開発を進めました。開発を担当したのは、OZのセイス・クラーク技師です。

    トールギスは性能を重視するあまり、常人では乗りこなせない機体となってしまいましたが、リーオーは一般兵でも操縦が可能なように設計されており、優れた量産性と汎用性に重点が置かれました。これは、トールギスが安全性を無視した設計であったことや、開発時にOZと連合がコロニー国家群と対立していたことから、過剰な性能よりも生産を重視し、威嚇する機体としての役割が優先されたためです。その結果、リーオーは量産可能なレベルまで小型化・簡略化されています。

    リーオーは背部、両肩前後、太腿部側面にオプション用のアタッチメント機構を備え、装備を換装することで多彩な戦場に対応できる高い汎用性を持っています。また、良好な操縦性も評価され、多数が量産されました。マイナーチェンジを繰り返しながら数十年にわたり運用され、無人機のモビルドール(MD)システムの実験機としても使用されました。イブ・ウォー後には軍縮の流れから軍事兵器としての使用は減少し、人型重機として運用されています。

    リーオーの性能は、他のすべてのMSの基準となり、本機の各性能数値を100とし、その上下幅で他の機体の性能を評価する相対値「アビリティレベル」が設定されました。地上仕様のカラーリングは、地球圏統一連合・マリーメイア軍・OZトレーズ派がモスグリーン、OZ財団派が青色、宇宙仕様のカラーリングは地球圏統一連合・ホワイトファングが紫色、OZ・世界国家軍が地上仕様と同様に青色です。また、第6話でレディ・アン指揮下で運用された地上仕様の機体は、薄紫色に塗装されていました。

  • トラゴス

    • Height13.8 m
    • Weight7.7 t
    • Pilotアウダ(マグアナック隊員)

    型式番号:OZ-07MS

    リーオーをベースに開発された支援用の陸戦特化型MSで、名前の由来は磨羯宮(やぎ座)から取られています。機体デザインはカトキハジメが担当しました。

    この機体は、トールギスの火力に影響を受けて設計されており、開発はツバロフ技師が担当しました。オプションとしてホバーユニットが用意されており、これを脚部に取り付けることでホバー走行が可能になります。ホバーユニットを取り外すと二足歩行形態に変わり、ホバーでは入り込めない不整地での対応が可能になりますが、機動性は低下します。

  • エアリーズ

    • Height16.9 m
    • Weight8 t
    • Pilotワーカー, ルクレツィア・ノイン, ミュラー, アハト, カトル・ラバーバ・ウィナー

    型式番号:OZ-07AMS

    セイス・クラーク技師が開発したOZの空戦用MSで、機体名は白羊宮(おひつじ座)に由来します。カラーリングはOZの一般機が黒、OZ指揮官機(ノイン機)がモスグリーン、地球圏統一連合軍が灰青色で、OZ内紛後はデルマイユ派とトレーズ派でそれぞれ異なる配色が採用されました。機体デザインはカトキハジメが担当しています。

    この機体は、背部に大型のフライトユニットを装備しており、飛行時には両脚を収納する簡易変形機構を備えています。航空力学的には最適とは言えない機体形状ですが、熱核ジェット/ロケットエンジンの大推力により飛行が可能です。その機動性は非常に高く、トールギスの系譜を継ぐ側面も持ち、リーオーと共にOZの主力MSとして活躍します。劇中では、増槽を破棄して全速力で離脱するジェット戦闘機を後方から軽々と追い抜くほどの機動性を示しています。

    地球圏統一連合にはあまり供与されておらず、連合崩壊前はスペシャルズ(OZ)が半ば独占的に使用していました。そのため、本来の色である灰青色よりも黒の機体が多く登場します。オペレーション・デイブレイク後は、OZのMS戦力の一翼としてリーオー主体の旧連合軍を空から圧倒しますが、戦争の前半に大量生産・使用された後、トーラスおよびMD(モビルドール)の誕生に伴い、徐々に主力の座から退いていきました。

  • キャンサー

    • Height16.9 m
    • Weight8.2 t
    • Pilotアレックス

    型式番号:OZ-08MMS

    OZの水中用量産型MSで、機体名は巨蟹宮(かに座)に由来します。カラーリングはOZ仕様が赤、地球圏統一連合仕様が青緑色です。機体デザインはカトキハジメが担当しました。

    この機体は、水中用の作業用機械をベースに開発されました。地上戦を想定していないため、脚部を持たず、代わりに水中での移動に特化したデザインが採用されています。腕部にはハサミが装備されており、水中での格闘戦が可能です。また、ハサミにはミサイルを装填しており、対空および対地攻撃も行えます。一部の機体では、ハサミにレーザーカッターが搭載され、さらに多様な作業や戦闘が可能となっています。

    頭部側面にはライトが設置されており、水中での作業や探索の際に使用されます。

  • パイシーズ

    • Height16 m
    • Weight7.4 t
    • Pilotサリィ・ポォ, ルクレツィア・ノイン

    型式番号:OZ-09MMS

    キャンサーと共にOZに配備された水中用MSで、機体名は双魚宮(うお座)に由来します。機体デザインはカトキハジメが担当しました。

    この機体は可変機構を備えており、潜水艦に似た巡航モードへの変形が可能です。腕部にはマニピュレーターが装備されており、作業用としての使用が可能で、さらに後方に展開することでスクリューとしても機能します。キャンサーに比べて火力では劣るものの、汎用性が高く、運用の柔軟さに優れているため、作業や特殊任務に多く用いられます。

    第23話では、サリィ・ポォが連合海軍残党を率いてこの機体に搭乗し、海没したウィングガンダムを回収するシーンが描かれています。

  • トーラス

    • Height16.8 m
    • Weight7.9 t
    • Pilotレディ・アン, ニコル, ルクレツィア・ノイン, カトル・ラバーバ・ウィナー, トロワ・バートン

    型式番号:OZ-12SMS

    宇宙戦闘を想定した可変MSで、機体名は金牛宮に因んでいます。メカニックデザインはカトキハジメが担当しています。

    リーオーではガンダムに対して力不足であることから、より高性能な主力機としてトーラスが開発されました。無換装で宇宙と地上の両方に対応可能であり、飛行形態に変形することでさらに高い機動性を発揮します。トーラスには無人型のMD(モビルドール)仕様も試験的に製造され、有人型1機につき3機の割合で連携運用されました。トーラスはリーオーやエアリーズをMS形態においても軽く凌駕する機動性を持ち、特に無人型はパイロットの負担を考慮する必要がないため、一般兵が操縦する有人型を凌駕する加速力と反応速度を発揮します。

    トーラスの運用には、最大3機を搭載可能な専用輸送船「トーラスクルーザー」も用意されており、搭載機のプロペラントを消耗せずに長距離を移動することができます。

    機体色は勢力ごとに異なり、OZ正規軍仕様が黒、サンクキングダム仕様が白、ホワイトファング仕様が赤茶色に塗り分けられています。OZにおいては、のちにビルゴに主力の座を譲りますが、その性能と生産性から他勢力でも運用が継続されました。機動性に関してはビルゴを上回り、ホワイトファング機はその加速力と物量を生かしてデルマイユ率いるビルゴ部隊を圧倒しています。OZ宇宙軍においては、ホワイトファングにより月面基地とビルゴの大半が接収された以降、本機が主力機に戻りました。

    有人型は劇中ではルクレツィア・ノインが主に搭乗し、当初はOZ正規軍仕様機、OZ脱退後はサンクキングダム仕様機に乗り換えて、後発の高性能量産機と互角以上の戦いを行いました。また、カトル・ラバーバ・ウィナーがサンクキングダム防衛戦で使用し、記憶喪失時のトロワ・バートンも本機を使用しています。

  • ビルゴ

    • Height16.3 m
    • Weight7.3 t

    型式番号:OZ-02MD

    ツバロフ技師長の主導のもとで開発された量産型MD(モビルドール)で、機体名は処女宮(おとめ座)に由来します。メカニックデザインはカトキハジメが担当しました。

    この機体は、ヴァイエイトとメリクリウスの機体構造を踏襲し、トーラスのMD技術やガンダニュウム合金製の装甲を採用しています。その結果、リーオーを凌駕する総合性能を発揮します。トーラスとは異なり、有人機の指揮を必要とせず、完全に無人機として運用できるのが特徴です。

    オペレーション・ノヴァの発動と同時に大量生産・配備され、OZ月面基地を制圧したホワイトファングも、基地の工場施設から接収したこの機体を運用しています。

  • ビルゴII

    • Height16.3 m
    • Weight7.3 t

    型式番号:OZ-03MD、WF-03MD(ホワイトファング所属機)

    ホワイトファングがOZ月面基地内のMD生産プラントから接収したビルゴの後継機をもとに、宇宙での対MS戦用に製造した機体です。

    この機体はバックパックを搭載することで機動性が向上しており、武装面でも取り回しを考慮した改変が行われています。機体カラーはオーカー(黄土色)を基調としていますが、OVAおよび劇場版『Endless Waltz』では、ビルゴに近い黒系の機体も登場します。

  • マグアナック

    • Height16.4 m
    • Weight7.4 t
    • Pilotラシード・クラマ(隊長), アウダ アフマド, アブドゥール

    型式番号:WMS-03

    中東諸国が対OZ戦を想定して独自開発した局地戦用MS「マグアナック」。その名はタガログ語(ピリピノ)で「家族」を意味します。機体デザインは石垣純哉が担当しました。

    基本性能はリーオーとほぼ同等ですが、局地戦型の設計でありながら高い汎用性も持ち合わせているため、(機体ごとに個体差はあるものの)アビリティレベルはリーオーを上回っています。また、砂漠の多い中東諸国での運用を想定しており、砂漠などの過酷な環境に耐えられる防塵措置や高い機動性を備えています。

    中東諸国はウィナー家と繋がりがあったため、カトル・ラバーバ・ウィナーのガンダムサンドロックとの連携を考慮してマグアナックは開発されました。地上での作戦では、サンドロックの指揮の下で行動する機会が非常に多く、マグアナック隊は40機のマグアナックで構成されており、それぞれが各パイロットによるカスタマイズを施されています。一方で、標準機と呼ばれる機体も存在します。

    マグアナック隊はカトルのサンドロックに付き従い、宇宙戦にも参加しました。驚異的な生存能力を発揮し、全機が撃破されることなく最終決戦まで生き延びています。

  • オリファント

    • Height13.6 m
    • Weight7.6 t
    • Pilot--

    型式番号:WMS-04

    マグアナックをベースに製造された砲撃用MS。この機体はホバー走行で移動し、マグアナックの後方支援を担当します。マニピュレーター(腕部の手の部分)は持たず、その代わりに固定装備の銃器類が機体上部に配されています。この設計により、より効率的に砲撃支援を行うことが可能となっています。

  • ガンダムアクエリアス

    • Height17.6 m
    • Weight9.4 t
    • Pilotルクレツィア・ノイン

    型式番号:OZ-14MS

    『SDガンダム GGENERATION』シリーズに登場するオリジナルMSで、エピオンの支援を目的に開発された機体、アクエリアス。名前はみずがめ座を意味します。アクエリアスは対MD(モビルドール)用の電子戦装備「アンチMDシステム」を搭載しており、このシステムは本機から半径10キロメートル以内に存在する全MDにコンピュータウイルスを送信し、機能障害を発生させる機能を持っています。これにより、アクエリアスがMDを行動不能にし、その間にエピオンが有人の指揮機を撃破するという戦法が想定されていました。

    アクエリアスは、ジェネレーター出力の大半をアンチMDシステムの稼働に費やしているため、ビーム兵器などの「本体からのエネルギー供給を必要とする武装」は使用しません。また、システム自体が大型であるため機体の自重が増加していますが、大気圏内飛行が可能なほどの大出力スラスターを搭載しており、エピオンに追従できるだけの機動性を備えています。

    この機体は、幽閉されたトレーズ・クシュリナーダの支持者によって開発されましたが、実戦には一度も参加していません。

  • ビルゴ³(ビルゴキューブ)

    • Height16.3 m
    • Weight7.3 t
    • Pilotビルゴ3(ビルゴキューブ)

    型式番号:OZ-04MD

    漫画『新機動戦記ガンダムW BATTLEFIELD OF PACIFIST』に登場する機体で、公式設定ではビルゴIII(ビルゴスリー)とも呼ばれます。

    この機体は、P3(パーフェクト・ピース・ピープル)が、死亡した元OZのMD開発責任者ツバロフが遺したデータを基に開発したものです。プラネイトディフェンサーは2基に減らされていますが、出力が強化されており、これによりビルゴII以上の防御力を持っています。

  • スコーピオ

    • Height23.5 m
    • Weight17.8 t
    • Pilotビクター・ゲインツ

    型式番号:OZ-16MSX-D

    『新機動戦記ガンダムW BATTLEFIELD OF PACIFIST』に登場するP3(パーフェクト・ピース・ピープル)の超大型MSで、機体名は天蝎宮(さそり座)に由来します。この機体は、OZの技術士官ツバロフ特佐が廃棄コロニーを改修して造り上げたMD製造プラント「ウルカヌス」に配備されました。

    スコーピオは2つの形態を持ち、推進力と攻撃力に優れたMA(モビルアーマー)形態から、アーマーパーツを排除して白兵戦に特化したMS(モビルスーツ)形態へと移行できます。また、MD(モビルドール)としても運用可能です。その巨体ゆえに試作機が1機のみ製造され、開発は中断されました。

    通常はMDとして稼動しており、「ウルカヌス」に接近する者には「番犬」として無差別に攻撃を仕掛けますが、「56WI」と呼ばれる解除コードを送信することで指令系統を支配し、通常のMSとしても運用可能です。この解除コードは、ツバロフ特佐とデルマイユ公爵しか知らないOZの最重要機密事項でした。

    しかし、P3代表のビクター・ゲインツは、OZ二級特佐ブローデンの元に潜入させた配下のクレメンツを通じて、ウルカヌスに関する情報を入手し、スコーピオを掌握することに成功します。しかし、デルマイユ公爵の孫娘であるドロシー・カタロニアから情報を得たヒイロ・ユイと、ヒイロからウルカヌスの座標位置を知らされたデュオ・マックスウェル、トロワ・バートン、カトル・ラバーバ・ウィナー、さらにブローデンと行動をともにしていた張五飛が駆る5機のガンダムと遭遇。スコーピオはガンダムと交戦するも敗北し、最終的にはウイングガンダムゼロのツインバスターライフルによって破壊されます。

  • リーブラ

    • Height1500 m
    • Pilotカーンズ

    全長3500メートル、全高1500メートル。

    ロームフェラ財団のツバロフ技師長が地上制圧のために建造した超大型宇宙戦艦。船体下部にある大口径ビーム砲はあらゆる建造物を破壊する威力を持つ。就役直後にホワイトファングにより強奪され、ゼクスの指揮のもと決戦兵器として運用された。ピースミリオンの特攻により大破したあとは質量弾として地球へ落下させられたがガンダムチームの活躍によって破壊された。

  • ピースミリオン

    • Pilotマイク・ハワード

    ハワードが最終決戦のために調達してきた超大型宇宙戦艦。当初はゼクスの行動拠点として、ゼクスのリーブラ移乗後はガンダムチームの母艦として活躍した。船体の各所に強力な砲座を備え、扇形の美しいフォルムからは想像できない戦闘能力を持つ。最終決戦では地球へ降下しようとしたリーブラを破壊するため特攻をかけた。