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トールギス

トールギス

型式番号:OZ-00MS

A.C.年代におけるすべての戦闘用MSの原型機。トールギスは、後にガンダムを開発する5名の技術者と、推進器技術の権威であるハワード博士を加えた科学者グループによって、A.C.175年に完成しました。

この機体の前駆となったのは、宇宙用作業服として運用されていたMSであり、脚部や腰部構造にその面影を残しています。AC170年代、宇宙用建設資材搬入業務を行っていたOZが軍需産業に参入したことで、初めての戦闘用MSとしてトールギスが誕生しました。

トールギスは、MSの兵器としての可能性を追求するため、単独での戦域介入能力、拠点制圧を行える戦闘力、そして確実に帰還できるサバイバビリティが備えられています。装甲にはビーム耐性を有するチタニュウム合金が採用され、大気圏内飛行が可能なバックパックバーニアが導入されることで、重装甲と高機動性の両立が図られました。兵装面では、長距離砲撃能力を持つドーバーガンと、チタニュウム合金を両断可能なビームサーベルが装備されています。頭部には中世ヨーロッパの騎士をモチーフとしたフェイスカバーが取り付けられ、これを外すと正方形のカメラアイが露出します。また、機動性と装甲を両立するために、機体サイズは後の標準的な量産機よりも一回り大型化しています。

背部に存在する巨大な2対のスーパーバーニアは、最大加速15G以上を誇り(腰部に存在する4つのスラスターは含まず)、高度な一撃離脱戦法を可能にしています。さらに、トールギスは陸海空と宇宙のあらゆる領域での戦闘が可能な汎用性を持ち合わせています。しかし、その圧倒的な機動性と運動性により、操縦するパイロットの肉体的限界を大きく超える問題が発生しました。これに加えて、開発チームがその問題を克服するために新たな試作機の開発に移行したことで、トールギスの開発は1機のみで中断され、A.C.195年まで20年間封印されることになりました。

その後、このトールギスの設計を基にデチューンを図った新たな標準機「リーオー」が誕生しました。そのため、トールギスは「プロトタイプ・リーオー」とも呼ばれています。

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