舞台は、スペースコロニーへの宇宙移民が始まって半世紀余りが過ぎた未来世界・宇宙世紀0079年。サイド3はジオン公国を名乗り連邦政府に対し独立戦争を挑む。圧倒的な国力差にかかわらず、ジオンはモビルスーツの導入やコロニー落とし等の革新的戦術により、優位に立ち、双方の人口の約半分を死に至らしめた。
開戦から半年が経過し、戦争は膠着状態に陥っていた。赤い彗星の異名を持つジオンのシャア・アズナブル少佐は、地球連邦軍の新造艦ホワイトベースを追尾して建造中の中立コロニー・サイド7に辿り着く。サイド7では連邦軍による戦局打開の切り札たるモビルスーツ製造計画V作戦が極秘に進行していた。シャアはモビルスーツ・ザクをサイド7の偵察に送り込む。コロニー内部に侵入した2機のザクは連邦軍のモビルスーツ製造施設を発見。手柄を焦った新兵の暴走により、偶発的な戦闘状態に陥る。
連邦軍の技官でモビルスーツ開発者であるテム・レイの息子アムロ・レイは、戦闘の混乱の中、連邦軍の新型モビルスーツ・ガンダムに乗り込む。偶然手にしたマニュアルを片手に、どうにか2機のザクを倒したアムロだったが、ザクに搭載された核融合エンジンの爆発により、コロニーは損壊。生き残ったサイド7市民は避難民と化す。戦闘で正規クルーの大半を失い、艦長であるパオロも重傷を負ったホワイトベースは、やむなく新米士官のブライト・ノアを艦長代理とし、新型モビルスーツの回収と並行して避難民を収容。彼等の中から操船と迎撃に必要な人員を確保したホワイトベースはサイド7を脱出。アムロはなし崩しにガンダムのパイロットに任命される。そして、シャアの執拗な追撃により、満身創痍のホワイトベースは当初の目的地である地球連邦軍総司令部ジャブローから、遠く離れたジオン占領地域の北米大陸に降りてしまう。
本作は、激戦地帯を転戦しながら、宿敵シャアを始め、様々な人々との出会いと別れ、そして戦いを経て、数々の困難を乗り越え、閉鎖的な極限状態に悩み傷付きながらも一歩ずつ成長していく、アムロを始めとした少年少女の成長を描いた物語であり、また、ジオン・ズム・ダイクンの遺児ながらザビ家への復讐の為、シャアを詐称するキャスバルと医学生として滞在中のサイド7で戦闘に巻き込まれ、ホワイトベースの通信士(後にパイロット)となったセイラ・マスことアルテイシアの兄妹の相克。そして、相次ぐ死闘により、ニュータイプとして覚醒するアムロ、アムロと運命的な出会いを果たし、理解し合いながらもシャアを庇い戦死するララァ・スン、最愛の恋人ララァの死により、遅まきの覚醒を遂げ、最強のライバルであるアムロとガンダムに挑む立場となったシャアの三角関係が描かれている。