西暦2000年9月13日、未曾有の大災害「セカンドインパクト」により世界人口の半数が失われた。それから15年後の西暦2015年、14歳の少年・碇シンジは、別居していた父・碇ゲンドウから突如呼び出され、第3新東京市へと向かう。ゲンドウは国連直属の非公開組織「特務機関NERV（ネルフ）」の総司令を務めており、シンジはそこで巨大な汎用人型決戦兵器「エヴァンゲリオン（EVA）」初号機のパイロットとして、謎の敵「使徒」と戦うことを命じられる。
最初はゲンドウの命令と、重傷を負ったEVA零号機のパイロット・綾波レイを見かねたことから仕方なくEVAに乗るシンジだったが、戦いを重ねる中で、戦闘指揮官であり保護者役の葛城ミサト、同級生の鈴原トウジや相田ケンスケらとの交流を通じ、次第に自らの意思で戦うようになる。
第3・第4使徒を倒し、戦線復帰したレイと共に第5使徒を撃破したシンジの前に、新たな仲間・惣流・アスカ・ラングレーが登場。ドイツから来日した彼女はEVA弐号機のパイロットとして加わり、彼らは次々と襲来する使徒と戦い、幾度となく窮地に追い込まれながらも勝利を重ねていく。
米国から移管された新型機・EVA3号機の起動実験中、機体に寄生していた第13使徒が暴走。ゲンドウは3号機を使徒と認定し、殲滅を決定。レイとアスカの機体が撃破される中、シンジは人間の乗るEVAを相手に戦うことを躊躇する。しかし、ゲンドウはシンジの意思を無視し、自律型操縦システム「ダミーシステム」を起動。初号機は自動で3号機を破壊し、コックピット（エントリープラグ）を握り潰す。
そしてシンジは、そのプラグの中に友人・鈴原トウジが乗っていたことを知る。
自らの手で友人を重傷（片足を失う）に追いやったことでシンジはパイロットを辞めるが、直後に強大な第14使徒が襲来。アスカの弐号機とレイの零号機も敗北し、NERV本部は壊滅の危機に陥る。窮地を目の当たりにしたシンジは再び自らの意思でEVAに乗り、使徒と戦う。最終的に初号機が暴走し、使徒を撃破する。
しかし、続く第15使徒との戦いでアスカは精神攻撃を受け廃人同然となり、第16使徒との戦いではレイが零号機ごと自爆し命を落とす。次々と仲間を失ったシンジの前に、新たなパイロット・渚カヲルが現れる。
カヲルはシンジに対して優しく接し、シンジも彼に心を開いていく。しかし、カヲルこそが最後の使徒・第17使徒であった。
カヲルは、彼の目的である「アダムとの接触」を果たせなかったことで、人類と自身のどちらかしか生き残れないことを悟る。そして、シンジの乗るEVA初号機の手によって、自らの命を絶つことを願う。
困惑し、葛藤するシンジ。しかし、最終的に初号機の手でカヲルを握殺するのだった。
結末（テレビシリーズ版）
人類補完計画の発動が文字情報のみで示され、その中で絶望し苦悩するシンジの精神世界が描かれる。主要登場人物（カヲルを除く）が次々と現れ、シンジに語りかける中で、彼は今までとは全く異なる世界を見ることになる。
そこでは、母・ユイも健在で、使徒もEVAも存在せず、何の変哲もない学生生活を送るシンジと仲間たちの姿があった。その世界を目にしたシンジは、「世界は自分次第であらゆる可能性がある」こと、そして「僕はここに居ても良いんだ」と気付く。
登場人物たちに「おめでとう」と祝福され、シンジは「ありがとう」と言って微笑む。
結末（旧劇場版）
全ての使徒を倒したNERVに対し、ゼーレは戦略自衛隊（戦自）を使って武力制圧を開始。次々と施設が破壊・占拠されていく中、シンジは生きる意思を失い、無抵抗のまま戦自の兵士に殺されかける。しかし、その寸前にミサトに救出され、2人は初号機のもとへ向かう。
移動中、ミサトは戦自の銃撃を受けて負傷し、シンジに「EVAで戦え」と言い残してその場に留まり、区画爆破に巻き込まれて命を落とす。一方、廃人状態だったアスカは目を覚まし、弐号機で戦自の部隊を壊滅させる。しかし、ゼーレが送り込んだEVA量産機9体に襲われ、圧倒される。
シンジを乗せ、翼を現したEVA初号機がアスカのもとへ向かう。そこで彼が目にしたのは、弐号機が解体され、捕食される惨状だった。シンジは絶叫し、精神を崩壊させる。
そのままEVA初号機を依り代としてサードインパクトが始まり、全人類の肉体は液化し、その魂は「黒き月」に集められていく。初号機はレイやカヲルの姿をとる巨人（第2使徒リリス）に取り込まれ、シンジはそこでレイとカヲルに再会。しかし、シンジは「全ての人間が一つになる」世界を拒み、それぞれが個人として存在する従来の世界を望む。
するとリリスは首から血を噴き出して倒れ、サードインパクトは終息。
気がつくと、シンジは赤い海に囲まれた白い砂浜で目を覚ます。傍らにはアスカの姿があった。
