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機体リスト
機動戦士ガンダム 第08MS小隊

共收録 13 台の機体。
  • ガンダムEz8

    • Height18 m
    • Weight51.5 t
    • Pilotシロー·アマダ

    型式番号:RX-79[G] Ez-8

    アプサラスIIとの戦闘によって中破した極東方面軍コジマ大隊第08MS小隊長、シロー・アマダ少尉の機体を大規模に改修したものである。もともと陸戦型ガンダム自体が、品質検査に適合しなかった余剰パーツで構成されていたため、戦場での補修用パーツの供給は十分とはいえなかった。そのため、改修には陸戦型ジムのパーツや、現地で調達したさまざまなジャンクパーツが使用された。この機体も、そうした現地改修機のひとつである。

    改修に際しては、単に破損部の補修にとどまらず、戦闘データやシロー・アマダ少尉の意向を反映し、より地上戦に適した形で改装が施された。改修作業はおよそ2週間で完了している。頭部のV型アンテナは密林での破損が多かったため、ロッドアンテナへと変更されており、これも他の兵器からの流用によるものである。

    陸戦型ガンダムと同様に、肩部アーマーにはスリングバーが設けられており、ここにはパラシュートパック用のベルトを取り付けることが可能。また、ランドセルは見た目こそノーマルと同じだが、推力が強化されている。

    改修によって一部の材質はグレードが下がっているものの、装甲形状を単純化することで、軽量化や対弾性、整備性の向上が実現されている。

  • 陸戦型ガンダム

    • Height18.2 m
    • Weight73 t
    • Pilotシロー・アマダ, カレン・ジョシュワ, テリー・サンダースJr., ミケル・ニノリッチ

    型式番号:RX-79[G]

    一年戦争時、地球連邦軍はV作戦を発動し、その試作機であるRX-78をロールアウトした。当初はこの機体の完成後、その運用データをもとに量産機を開発する予定だったが、ジオン軍による地球上の占領地域の拡大により、早急な戦力確保が求められることとなった。その結果、RX-78の基礎設計を活用した試験的な先行量産機の開発計画、すなわちRX-79計画が始動することとなった。

    RX-78シリーズは生産性を無視した高性能機であり、その性能を維持するには厳格な品質管理が求められた。そのため、要求水準に満たないパーツや不採用となった部品が大量に発生していた。これらの部品の追試や転用を兼ね、量産試験機としての役割も担いながら、RX-79の開発が進められた。

    このような背景から、RX-79は地球連邦軍における初期の量産型MSと位置づけられている。陸軍省の主導のもと開発が進められ、宇宙戦用の装備を排除して完全な地上戦用に再設計された。戦時急造の機体ではあるが、頭部の通信機にはRX-78の純正品が使われるなど、一部に高品質な部品も用いられている。大戦後期に量産されたジムがコストダウンの結果RX-78の構造を継承していたのに対し、RX-79は最初から陸戦用として設計されていた点が異なる。

    また、陸戦型ジムをベースとした機体であるとする資料も存在し、部品の8割が共通仕様となっている。地上での運用を前提に、砂埃の侵入を防ぐ構造や、少人数で整備が可能な設計が採用されている。

    高性能ながらコストが高く、物量を重視する地球連邦軍の方針により、生産数は20機前後に留まった。そのため補修用部品が不足し、正規のパーツでの修理が困難な状況も多々発生。構造が類似する陸戦型ジムの部品や、基地にある在庫パーツ、あるいは鹵獲したジオン製MSの部品を流用して修理するケースが多く、多数の現地改修型が生まれる結果となった。Ez8やジムヘッドもその一例である。

    カラーリングは原型機に準じたトリコロールを基調としているが、青の色調はより濃く、砂漠任務などでは白部分がサンドカラーに塗装されることもある。テストカラーでは青の代わりに赤が使用されており、外観はジムに近い。

  • 陸戦型ジム

    • Height18 m
    • Weight66 t
    • Pilotロブ, サリー, マイク

    型式番号:GRM-79[G]

    RX-78-2 ガンダムの実働データが蓄積される前に開発された機体であり、RX-79計画の一環として、RX-78の基礎設計を元に陸戦型ガンダムと同時期に開発された、地球連邦軍における最初期のモビルスーツの一つである。そのため、RGM-79 ジムよりも早くロールアウトされている。

    同時期に開発されたRX-79[G] 陸戦型ガンダムと生産ラインを共有しており、「ジム」の名を冠してはいるものの、RX-78のデータをベースにしたRGM-79 ジムよりも総合性能がやや優れており、実質的には異なる機体とされる。

    陸戦型ガンダムはRX-78の余剰パーツを使用した設計だったため、生産数が限られていた。本機はその不足を補うために開発されており、部品の約8割がRX-79(G)と共通し、残り2割を後のRGM-79の部品で補っている。ランドセルにはコ・ジェネレーターおよびビームサーベル用のコンデンサーを省いた地上用の設計が導入されている。

    装甲材には引き続き高強度のルナチタニウム合金が採用されているが、ジェネレーターは低出力のものに置き換えられた。全体で50機ほどが生産されたが、装甲材のコストが高かったため、広範な量産は行われなかった。

    とはいえ、本機の設計や運用データは後に開発される量産型モビルスーツの基礎となっており、頭部の構成などはRGM-79 ジムに継承されている。また、パーツが不足しがちな陸戦型ガンダムの補修用としても利用され、『第08MS小隊』ではカレン・ジョシュワの機体の頭部に本機のものがそのまま使用されている描写もある。

    さらに、実験機のベースとしても使用され、クルスト・モーゼス博士が開発した対ニュータイプ用兵器「EXAMシステム」搭載機・ジム・ブルーディスティニー(漫画版ではブルーディスティニー0号機)もこの機体を基にしている。ただし、陸戦型ジムでは性能が不足していたため、EXAMシステムは最終的に陸戦型ガンダムに移植され、頭部のみが流用される形となった。

    なお、共通設計を持つ宇宙用バージョンとして、RGM-79[E] 先行量産型ジムの設定も存在している。

  • ボールK型

    • Height12.8 m
    • Weight17.2 t
    • Pilotシロー·アマダ

    型式番号:PB-98K

    RB-79ボールは、モビルスーツの配備が遅れていた地球連邦軍が、宇宙用作業ポッドを改造して大量生産した火力支援用の戦闘兵器である。MS用の設備を持たない艦艇でも運用可能という利点があったが、性能面ではモビルスーツに大きく劣っており、現場では「動く棺桶」と揶揄されるほどだった。

    このK型は、マニピュレーターの数を従来の2本から4本に増やしたバリエーション機で、シローやミケルたちが乗る輸送船に、作業兼護衛用途として搭載されていた。絶体絶命の危機に陥ったサンダースを救うため、シローはこの機体で出撃。ウィンチワイヤーなどの装備を駆使して高機動型ザクを撃破し、大きな戦果を挙げたが、敵機の爆発に巻き込まれて機体は失われた。

    なお、シローが搭乗した機体には上部にフィフティーンキャリバーが装備されていたが、他には180mmキャノンを搭載したタイプも存在している。

     

  • 量産型ガンタンク

    • Height15 m
    • Weight56 t
    • Pilot--

    型式番号:RX-75

    連邦軍の試作モビルスーツ、RX-75ガンタンクの量産型にあたる機体である。元のガンタンクは下半身に履帯を備え、自走砲に近い構造を持っていたが、装備された120mmキャノン砲は長距離支援や拠点攻撃において非常に高い効果を発揮した。

    この量産型では、原型機に搭載されていたコアブロック・システムを省略し、その代わりに上半身の旋回機構を導入。さらに、120mmキャノン砲の給弾方式も改善されており、より効率的な運用が可能となった。その結果、本来の役割である主力MS部隊の遠距離支援に特化した設計となっている。

    生産数は多くなかったものの、東南アジア戦線ではアプサラス開発基地の攻略戦に投入され、岩山に隠された基地坑道への砲撃任務に活躍した。また、ドムに攻撃されていた08小隊所属のカレン機を救う場面もあったが、最終的には負傷者を乗せて退却するザンジバル級ケルゲレンの進路を守ろうとするノリスのグフカスタムによって全滅させられた。

  • グフカスタム

    • Height18.7 m
    • Weight77.5 t
    • Pilotノリス・パッカード

    型式番号:MS-07B-3

    ジオン公国軍が開発した初の局地専用モビルスーツ、MS-07Bグフの改良型である。原型機は対MSの近接格闘戦において高い性能を発揮したが、固定武装に頼った構造により遠距離戦や汎用性に課題があったため、設計が全面的に見直された。

    左腕の5連装フィンガーバルカンは通常のマニピュレーターに変更され、右腕のヒートロッドもワイヤー型にすることで軽量化が図られている。火力の低下については、3連装ガトリング砲やヒートサーベルを装着可能なガトリング・シールドなどのオプション装備によって補われ、遠距離戦闘能力や整備性、運用性が大きく向上している。

    本機は主にエースパイロットに優先的に配備され、東南アジア戦線ではノリス・パッカード大佐が愛機として使用。アプサラス開発基地を巡る攻防戦では、味方の艦隊を守るためにガンタンク部隊を壊滅させ、航空機をも一刀両断するなど、まさに鬼神の如き戦闘力を発揮した。

  • 宇宙用高機動試験型ザク

    • Height17.5 m
    • Pilot--

    型式番号:MS-06RD-4

    ジオン軍が開発した試験用モビルスーツで、MS-06ザクIIの上半身にMS-09Rリック・ドムの下半身を組み合わせたようなアンバランスな外観が特徴的である。この構造は、脚部に搭載された熱核ロケットエンジンの試験が主な開発目的であったことを示している。また、パープルとブラックの機体カラーもリック・ドムの系譜を感じさせるデザインとなっている。

    アイナがこの機体に搭乗した頃には、試験運用はほぼ完了していたようで、地球近傍の連邦軍勢力圏においてジムとの交戦データの収集を任務としていた。この戦闘では、護衛として同行した3機のザクとともに、ルナツーから出撃したジム2機を撃墜し、さらにサンダースの乗る機体も大破させる。しかし、増援として現れたシローの搭乗するボールK型によって本機は撃破され、収集した戦闘データも失われてしまった。

  • ザクII JC型

    • Height17.5 m
    • Weight56.2 t
    • Pilotノリス・パッカード, アス

    型式番号:MS-06JC

    一年戦争時にジオン公国軍の主力モビルスーツとして運用されたMS-06ザクIIの地上運用型であり、宇宙用のF型と地上用のJ型が存在する中で、このJC型はJ型をベースに一部仕様を改良したマイナーチェンジ版となっている。

    外見上の特徴としては、J型と同様にふくらはぎ部分のアポジモーターを省略し、その部分に装甲カバーを追加している点が挙げられる。これは地上での運用に特化した設計である。また、ザク・シールドには3本のスパイクが追加されており、コックピットハッチの開閉機構も簡素化され、胸部パネルが上方向に開く構造となっている。これにより、パイロットはウィンチ式のワイヤーを使用してより簡単に乗降できるようになった。

    武装面では、ザク・バズーカが弾倉式に改良されるなど、細かい仕様の更新が施されている。東南アジア戦線およびアプサラス開発基地に配備されたのはこのJC型が中心であり、シロー・アマダが着任したばかりの第08MS小隊ともたびたび交戦し、激しい戦闘を繰り広げた。

  • ザクI

    • Height17.5 m
    • Weight50.3 t
    • Pilotトップ

    型式番号:MS-05B

    ジオン軍が開発した初の量産型モビルスーツであり、モビルスーツ開発史上でも最も早期に実用化された機体である。旧式機であることから、内蔵型の動力パイプの非効率性やジェネレーター出力の低さなど、設計段階から多くの問題を抱えていた。後継機であるザクIIの登場により、一年戦争が始まる頃にはすでに前線の主力からは外れ、二線級兵器と見なされていた。

    それでも、製造された多くの機体が実戦に参加しており、戦争初期の電撃戦では重要な役割を果たした。シロー・アマダが通っていた士官学校のあるサイド2のコロニーでも、この機体によって毒ガス兵器が使用され、多数の民間人が虐殺されたという記録が残っている。

    地球降下作戦以降も、戦力不足を補うために数多く運用され、オデッサ戦線にも投入された。敗戦後、敗残兵として活動していたトップ小隊の小隊長機もこのザクIであり、その機体には腰部スカートアーマーにザクマシンガンのマガジンが装着されていたほか、背面には追加装備用のウェポン・ラッチが取り付けられていた。

  • グフフライトタイプ

    • Height18.2 m
    • Weight61.5 t
    • Pilotジューコフ

    型式番号:MS-07H-8

    MS-07グフに飛行能力を付加したバリエーション機である。当初グフは、重爆撃機ド・ダイYSの背に乗せて行動範囲を広げる運用が想定されていたが、機体自体に飛行能力を持たせる構想も並行して進められており、「07H」の開発ナンバーを持つ複数のテスト機が試作された。

    しかし、それら試作機の多くは安定した性能を得られず、事故も多発するなど、問題の多い機体であった。そうした中で最終的に完成したのがこのH8型であり、脚部および腰部に搭載された熱核ジェットエンジンによって、安定した飛行性能を実現することに成功した。

    本機はごく少数が量産され、チベットのラサ基地にもアプサラスの護衛用として配備されている。ただし、航続距離や機動性には限界があり、本機をもってモビルスーツ単体による飛行プランは実質的に終焉を迎えることとなった。その後、「機動性と行動半径の拡大」という命題は、MS-09ドムにおける熱核ホバーによる高速移動方式へと受け継がれていった。

  • アプサラスI

    • Pilotアイナ・サハリン

    テストパイロットはギニアスの妹、アイナ・サハリン。半球状の胴体上部にザクIIの頭部を設置しており、機体中央にはメガ粒子砲の砲口を備えている。前後4箇所には降着脚が格納されており、球体の下部にはそれよりひと回り小さな半球が接続されている。

    1号機である「アプサラスI」は主にミノフスキー・クラフトの試験を目的とした非武装の機体で、メガ粒子砲が搭載される予定の中央部分には赤いカバーが施されている。戦闘が避けられない場合には、ミノフスキー・クラフトの出力を瞬間的に上昇させ、その際に発生する衝撃波を攻撃手段として利用する。

    その後、メガ粒子砲を装備した改良機が「アプサラスII」として開発されている。

  • アプサラスⅡ

    • Pilotアイナ・サハリン

    ギニアス・サハリン技術少将を中心に、ジオン軍が極秘裏に開発していた巨大モビルスーツ。地球連邦軍本部ジャブロー基地への攻撃を目的としており、防衛線を突破可能なミノフスキー・クラフトによる高高度飛行能力と、山を削るほどの威力を持つ大型メガ粒子砲を装備している。

    この「アプサラスII」は、非武装の飛行試験機であった「アプサラスI」に大型メガ粒子砲を搭載し、飛行システムと火力システムの統合試験を行っていたタイプである。ただし、砲撃時の機体バランスにはまだ課題が残されていた。

    実機は東南アジアの砂漠地帯にある射爆実験場にてテスト中、第08MS小隊に発見され、シローの陸戦型ガンダムとともに雪山へ墜落。その後の回収作業中に連邦軍部隊との戦闘が発生し、機密保持のため機体は自爆処理された。しかし、残骸は連邦軍情報部に回収され、アプサラスの性能および開発目的が明らかとなった。

  • アプサラスIII

    • Pilotギニアス・サハリン,アイナ・サハリン

    ギニアスが執念で完成させたアプサラスの最終形態であり、開発スタッフに劇薬を投与してまで完成にこぎつけた機体である。アプサラスIおよびIIで課題となっていたミノフスキー・クラフトの電力不足は、リック・ドム3機分のジェネレーターを搭載することで解消され、さらにミノフスキー・クラフト自体も2基に増設された。その結果、大型メガ粒子砲と併用してもエネルギー切れを起こさないほどの高出力を実現している。

    また、射撃時には機体下部から3本の脚部を展開することで姿勢を安定させ、大型メガ粒子砲の火力も調整可能となり、多砲門レーザーのように使用することもできる。こうした改良により、アプサラスIIIは前型とは比較にならないほどの戦闘力を持つ機体へと進化した。

    ラサ基地攻防戦の終盤では、敵モビルスーツの大半を瞬時に撃破し、連邦軍の旗艦ビッグ・トレーを山ごと撃ち抜いて破壊するなど、驚異的な火力を見せつけた。その破壊力は、搭乗者ギニアスの狂気を象徴するものとなっている。