Follow Us

機体リスト
機動戦士ガンダムTHE ORIGIN

共收録 17 台の機体。
  • ザクⅠ (ジオン自治共和国,シャア機)

    • Height17.5 m
    • Weight65 t
    • Pilotシャア・アズナブル

    小型融合炉を搭載した人型機動兵器としての完成度を追求した結果、先行して開発されたMS-04 ブグは、量産にはコストがかかりすぎる機体となってしまった。そのため、量産化と実戦配備を前提に再設計されたのがMS-05 ザクⅠである。

    MS-04 ブグでは外部に露出していた流体パルスシステムの動力パイプは、ザクⅠでは攻撃による損傷を防ぐために装甲内部へと収められている。この構造変更により、機動性や運動性ではやや劣る部分があるものの、生産性や整備性といった面では優れており、大規模な運用にも適した設計となっている。

    初期量産型のザクⅠは、ジオン独立戦争の開戦前から運用が開始されており、史上初の対モビルスーツ戦となる「スミス海の戦い」において、月面での実戦投入が行われた。シャア・アズナブルが搭乗した機体もこの初期量産型の一機であり、彼は「暁の蜂起」以降に自身のパーソナルカラーとして定めた「赤」で塗装された機体で同戦いに参加している。この塗装は、開発責任者であるドズル・ザビの許可を得たうえで施されたものである。

  • MS-05S ザクⅠ(ジオン公国,シャア専用機)

    • Height17.4 m
    • Pilotシャア・アズナブル

    ジオン公国軍は独立戦争に備え、MS-05 ザクⅠを量産しながら開戦準備を進めていた。当初、ザクⅠの武装は前腕部に装着するシールドと射撃用武器、接近戦時には左肩の肩アーマーを使った体当たりを基本とする構成だった。しかし、機動試験の結果に基づき、いくつかの改良案が示された。

    防御面では、防護範囲を広げるために右肩部に固定するタイプの新型シールドが開発された。攻撃面では、左肩部のアーマーにスパイクを取り付けることで、体当たり時の攻撃力を強化したバリエーションが登場した。武装に関しても、標準のドラムマガジン式MS用マシンガンやA1型バズーカに加えて、背部に給弾装置を備えることで弾数を増加させたベルト給弾式マシンガンも開発されている。

    これらの新装備は、MS-05 ザクⅠの運用実績から得た課題をもとに、次世代機であるMS-06 ザクⅡへの適用を見据えて準備されたものであった。しかし、ザクⅡの本格量産が始まる直前にジオン独立戦争が勃発したため、一部のザクⅠにはこれらの装備が先行して取り付けられ、特別仕様機として実戦投入された。これらの機体のうちの1機は、シャア・アズナブルの愛機として使用された。

  • シャア専用ザクⅡ

    • Height17.5 m
    • Pilotシャア・アズナブル

    月面のスミス海で行われた史上初のモビルスーツ戦における活躍が評価され、シャア・アズナブルはジオン公国軍に士官として再任官し、モビルスーツパイロットとして新たな機体を与えられた。

    その機体はMS-06 ザクⅡをベースとし、シャアの要望に応じたカスタマイズが施されている。機体色は、彼のパーソナルカラーである赤に塗装され、さらに指揮官機の証としてマルチ・ブレード・アンテナを装備。基本構造は通常のザクⅡと同じだが、推進ユニットのリミッターが解除されており、より高い機動性を発揮できる仕様となっている。

    ただし、リミッター解除によりジェネレーターや推進器が過熱しやすくなり、機体への負担も増している。そのため操縦には高度な技術が求められ、扱いは非常に難しい。

    この機体は、一般機の約30%増しとされる推力を活かした高速戦闘を得意とし、シャアはこの赤い機体で一撃離脱の戦法を巧みに駆使して戦場を縦横無尽に駆け巡った。その鮮やかな戦いぶりから、彼はやがて「赤い彗星」と呼ばれるようになる。

  • モビルワーカー MW-01 01式 初期型

    • Height16.1 m
    • Pilot--

    ジオン自治共和国が独立戦争の開戦に向け、ダーク・コロニーでデータ収集と開発を進めていた人型機動兵器の初期試作機。表向きには月面の開発作業用として開発されていたため、「モビルワーカー」と呼ばれていた。

    機体は兵器としての洗練された外見とは異なり、むき出しのコックピットに加え、ウインチやライトといった作業用装備を備えるなど、無骨で工業機械的な外観が特徴的である。右腕には破壊力を高めるためのクローを、左腕には防御用のシールドを装備している。

    初期型ガンタンクを相手に戦闘実験が実施され、その結果、人型機動兵器としての可能性を示すこととなった。頭部センサーには可動式単眼カメラ「モノアイ」が採用されており、後のモビルスーツ開発に繋がる設計となっている。

    ただし、背部に搭載された動力用融合炉は技術的な制約から大型化しており、それにより機動性や運動性に制限がある点が課題とされていた。今後の発展に向けては、融合炉の小型化が重要な技術的テーマとされていた。

  • モビルワーカー MW-01 01式 後期型(マッシュ機)

    • Height16.1 m
    • Pilotマッシュ

    ジオン自治共和国が開発を進めていたモビルワーカー01式初期型をベースにした改良発展型。近接格闘戦を含む実験・データ収集を目的として、パイロットの安全性を高めるためにコックピット周辺の構造が見直されている。

    また、運用に応じて前腕部のアタッチメントを交換可能とする改良が加えられ、両腕にマニピュレーターを装備できるほか、用途に応じた専用の作業用パーツへ換装することも可能となっている。細部の外観も一部変更され、宇宙空間での姿勢制御に関する実験に向けた機能強化も行われた。

    しかし、基本構造自体は初期型と大きくは変わらず、動力源である融合炉の小型化といった課題は依然として残されたままである。

    格闘実験に対応するため、機体カラーも変更されており、マッシュが搭乗する機体はオレンジに塗装されている。

  • モビルワーカー MW-01 01式 後期型(ランバ機)

    • Height16.1 m
    • Pilotランバ

    ランバ・ラルが搭乗したモビルワーカー01の発展型は、格闘実験を通じて機体のダメージや関節部への負荷などのデータを収集するために使用された。同型機同士による模擬戦闘が行われ、視認性を高める目的で、それぞれ異なるカラーリングが施されている。

    ランバ・ラルがテストパイロットとして使用した機体は青色に塗装されており、マッシュの搭乗するオレンジの機体と色以外はまったく同一仕様である。

  • ヴァッフ

    • Height17.34 m
    • Pilot--

    型式番号:YMS-03

    莫大的な予算と長い開発期間をかけて、独立戦争の主力兵器となる人型機動兵器、すなわちモビルスーツの開発が進められていたが、宇宙世紀0074年時点では、試作機モビルワーカー01式最後期型において、最大の課題であった動力用融合炉の小型化が実現できずにいた。そのため、兵器開発の最高責任者であるギレン・ザビによって、モビルスーツ開発計画は中止の危機に瀕することになる。

    この状況を打破し、開発計画の継続を決定づけたのが、トレノフ・Y・ミノフスキー博士によって提案された試作機「YMS-03 ヴァッフ」であった。ヴァッフは、ミノフスキー粒子を応用した新技術によって動力炉の小型化に成功し、さらに流体パルスシステムによる駆動性能の向上も実現。これにより、宇宙空間での高い機動性を獲得し、従来の宇宙戦艦や誘導兵器を超える新たな戦力としての可能性を示すことに成功した。

    また、モビルワーカー01式後期型以降で採用されていた腕部アタッチメント交換機能も継承されており、さまざまな武装を取り付けた実験も行われている。事実上、モビルスーツの原点ともいえるこのYMS-03 ヴァッフは、ごく少数のみが試作され、その後すぐにより実戦向きの後継機の開発が開始されたため、制式兵器として採用されることはなかった。

    なお、機体名「ヴァッフ」は「武器」や「武具」を意味する言葉に由来している。

  • モビルワーカー MW-01 01式 最後期型

    • Height15 m
    • Pilot--

    サイド3のダーク・コロニーにて、ドズル・ザビの主導のもと開発が進められていた人型機動兵器の試作機、モビルワーカー01式の改良発展型であり、シリーズ最後期の機体となる。これは、モビルワーカー01式後期型を用いた駆動実験や格闘実験によって得られたデータ、さらにはテストパイロットからの意見をもとに各部が改良されたものである。

    外部からの攻撃による被害を抑えるため、コックピット周辺の胸部装甲が強化されている。また、後期型に搭載されていた腕部のアタッチメント交換機構は継続採用され、さらに肩部の可動域が拡大された。脚部についても各部のバランスが見直され、後期型と比べてより人間に近い動作が可能となっている。

    一方で、本機はあくまで作業用の機械という位置付けであるため、ライトやウインチといった装備は引き続き搭載されたままとなっている。最大の課題であった動力用融合炉の小型化については解決されず、兵器としての実用化には至らなかった。

  • モビルワーカー MW-01 01式 最後期型 宇宙仕様

    • Height15 m
    • Pilot--

    人型機動兵器=モビルスーツの開発に向けた実験機として誕生したモビルワーカーは、兵器開発を偽装する目的で、宇宙空間や月面での一般作業用機として生産され、それぞれの現場で用途に応じた運用が行われていた。

    モビルワーカー01式最後期型は、兵器としての完成度には課題が残っていたものの、人型作業機械としては十分に実用に耐える性能を備えており、特に人体に近い高い機動性が評価され、宇宙空間での作業用機体として採用された。

    基本構造はそのままに、肩部・背部・脚部に宇宙空間での姿勢制御用のスラスターやバーニアを追加装備。これにより、ジオン自治共和国周辺宙域での宇宙デブリの回収作業などに活用された。

    また、この機体によって得られた宇宙での姿勢制御や作業に関するデータは、その後のモビルスーツ開発において貴重な参考資料となっている。

  • ザクⅠ (ガイア機、マッシュ機、オルテガ機)

    • Height17.5 m
    • Weight65 t
    • Pilotガイア, マッシュ, オルテガ

    トレノフ・Y・ミノフスキー博士は、後にジオン公国軍の主力兵器となるモビルスーツの開発における技術顧問を務めていた。しかし、博士が地球連邦政府へ亡命するとの情報がもたらされ、機密漏洩を防ぐために亡命阻止作戦が実行されることとなった。

    地球連邦軍が博士保護のために人型機動兵器を投入する可能性を想定し、キシリア・ザビはそれに対抗するため、モビルスーツ開発に関わるテストパイロットたちを召集。MS-04 ブグ1機と、4機のMS-05 ザクⅠによる部隊を現地に派遣した。

    ガイア、マッシュ、オルテガの3名のテストパイロットもこの作戦に参加しており、それぞれダークグレーに塗装された初期量産型のMS-05 ザクⅠに搭乗。ガイアとオルテガの機体はザク・マシンガンを、マッシュの機体はザク・バズーカA1型を装備していた。また、全機にMS-04 ブグ用のショートシールドが取り付けられていた。

    この作戦は、月面のスミス海で行われた初のモビルスーツ同士の戦闘であり、得られた貴重な戦闘データは、以降のモビルスーツ開発に大きな影響を与えることとなった。

  • ブグ(ランバ・ラル機)

    • Height17.5 m
    • Pilotランバ・ラル

    トレノフ・Y・ミノフスキー博士が実用化した小型融合炉と流体パルスシステムの導入によって、モビルスーツ開発は飛躍的に進展し、試作機YMS-03 ヴァッフが誕生。そのヴァッフで得られたデータをもとに、戦闘能力や機動性、生産性を考慮した設計を施すことで、実戦に対応可能な機体としてMS-04 ブグが完成した。

    MS-04 ブグでは、高い機動性を実現するため、流体パルスシステムの動力パイプを装甲の外部に配置。これにより、四肢の関節に多くのエネルギーを供給し、優れた運動性能を発揮することが可能となった。

    しかし、その設計は性能重視のため生産性が低く、コストが高騰したことから、大量生産には不向きと判断される。結果として、再設計されたMS-05 ザクⅠが制式量産機に選ばれることになった。

    量産には至らなかったものの、MS-04 ブグは数機が製造されており、基本性能でMS-05 ザクⅠを上回る点から、テストパイロットとして開発に携わっていたランバ・ラルは、そのうちの1機を使用。自身のパーソナルカラーである青に塗装された機体で、ガイア、マッシュ、オルテガ、シャアと共に月面スミス海での戦闘に参加している。

  • Zaku Ⅱ (デニム機)

    • Height17.5 m
    • Pilotデニム

    シャアが率いるファルメル隊に所属するモビルスーツ部隊の小隊長、デニム曹長が搭乗する機体は、特別任務にあたる部隊に配備された特別仕様のザクⅡである。デニム機を含め、ファルメル隊のザクⅡは、開戦前に生産されたC型と、開戦後に量産されたF型の中間に位置する、少数生産のC-6型に分類される。

    C-6型はC型をベースに胸部装甲の形状が変更され、胸部にはバルカン砲が搭載されることで、装甲と武装の両面が強化されている。さらに、腕部には2連装マシンガンを内蔵し、追加装甲としての機能も持つ「R6キット」を装備しており、型式はMS-06C-6/R6とされる。

    腰部にはファルメル隊所属を示すエンブレムが描かれており、特別部隊の機体であることを示している。

  • ザクⅠ(キシリア部隊機)

    • Pilot--

    ジオン独立戦争の開戦に際し、ジオン公国軍の主力兵器として正式採用されたMS-05 ザクⅠは、標準仕様の機体ではグリーン系のカラーリングが基本とされていた。しかし、特別な任務や地位を持つ部隊に対しては、所属識別がしやすいように、特別な装飾や塗装が施された機体が用意されていた。

    戦争開戦直後、月面方面への進軍を指揮していたキシリア・ザビ少将が率いる親衛隊には、頭部に鶏冠状の飾り「クレスト」を持ち、ダークブラウンで塗装された特別仕様のザクⅠが配備されていた。

    通常、所属の識別は機体に記されたナンバーや部隊マーキングによって行われるが、この部隊は特別任務に就くことも多く、キシリア少将直属であったことから、他とは異なる外見を持つ仕様が採られていたと考えられる。

  • 高機動型ザクⅡ(ガイア機、マッシュ機、オルテガ機)

    • Pilotガイア, マッシュ, オルテガ

    ジオン公国軍の主力モビルスーツとして運用されたMS-06 ザクⅡは、初期生産型のC型や後に登場するF型を含め、さまざまな戦況に対応可能な汎用性を重視して開発された。開戦に向けてC型の量産が進む中、ジオン軍は特定の戦場環境に対応した局地戦仕様のザクⅡの開発に着手。その中でも最も早く完成したのが、宇宙戦に特化したMS-06R-1A 高機動型ザクⅡである。

    この機体は汎用性を捨て、高い推進力と機動性を追求。背部には大型ランドセルを装備し、そこに追加のプロペラントタンクを備えて推進剤の搭載量を増やしている。さらに脚部には左右3基ずつ、計6基の大型スラスターを配置し、宇宙空間における加速性能を強化している。

    MS-06R-1Aは、独立戦争初期の大規模戦闘であるルウム会戦において投入され、ガイア、オルテガ、マッシュの「黒い三連星」によって運用された。彼らは三機による連携を重視し、それぞれ異なる役割に応じた装備でフォーメーションを組んで戦闘を展開。

    ガイア機は両肩にシールドを装備し、バズーカの携行弾数を確保。マッシュ機は中・長距離支援用にMS用対艦ライフルASR-78を装備。そして、近接戦に特化したオルテガ機は、ジャイアント・ヒート・ホークを用いて格闘戦でとどめを刺す役割を担った。三位一体の連携攻撃によって、彼らはルウム会戦で大きな戦果を挙げることとなる。

  • ガンタンク初期型

    • Height13.1 m
    • Pilot--

    U.C.0065年に地球連邦軍が正式採用した大型戦闘車両は、大口径の実体弾砲を2門備え、さらに対地・対空戦闘にも対応可能なマニピュレーター式の4連装機関砲を装備している。従来の戦車の枠を超えた発想から生まれたこの車両は、「大型戦車」という新たなカテゴリーを築き、コロニーへの配備初期から強い威圧感を放ち、治安維持の目的でも活用されていた。

  • ガンキャノン最初期型(鉄騎兵中隊)

    • Height17 m
    • Pilot--

    型式番号:RCX-76-02

    新型主力戦車(MBT)として完成したガンキャノン最初期型は、同じく新型兵器であるガンタンク初期型とは運用思想に大きな違いがある。ガンタンク初期型が長距離からの砲撃を主とし、機動性をあまり重視していなかったのに対し、ガンキャノン最初期型は歩兵的な運用を想定しており、機動性と武装の汎用性が重視されている。

    中距離砲撃能力にも重点が置かれ、装備は任務や部隊編成に応じて変更可能な設計となっている。腕部には3本指のマニピュレーターが採用され、各種武器の把持や交換が可能となっており、任務に応じた柔軟な武装変更を視野に入れた構造になっている。

    この機体を運用する鉄騎兵中隊は、3機編成の小隊を4つ束ねた構成で運用されていた。

  • ガンキャノン最初期型(鉄騎兵中隊 隊長機)

    • Height17 m
    • Pilotエルドゥシュ中尉

    地球連邦軍は、主力兵器であったMBT(メインバトルタンク)RTX-65 ガンタンク初期型の後継機として、新たにガンキャノン最初期型を開発した。ガンタンク初期型は、戦車の砲撃性能とマニピュレーター装着型の4連装機関砲を備えた人型上半身を持ち、戦車の発展型兵器として設計された。

    それに対し、ガンキャノン最初期型は砲撃性能を受け継ぎつつ、下半身を二足歩行型にすることで不整地での走破性を高め、歩兵的な機動性を持たせた兵器となっている。人型でありながらも火力を重視しており、兵器分類としては従来のMBTと同様の扱いである。

    U.C.0078当時、サイド3が独立戦争に向けて人型機動兵器を開発していることを察知した地球連邦軍は、ガンキャノン最初期型を用いてこれに対抗すべく、新型MBTによる機動部隊「鉄騎兵中隊」を編成。選抜されたエリートパイロットによって構成されたこの部隊の隊長にはエルドゥシュ中尉が任命された。

    中尉の搭乗機は、隊長機として識別しやすいように、一般機とは異なる目立つマーキングが施されていた。