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アルドノア・ゼロ

アルドノア・ゼロ
2014-07-05 ~ 2015-03-28

第1クール

1972年、アポロ計画の最中に月で地球と火星を繋ぐ古代文明の遺産「ハイパーゲート」が発見された。地球はレイレガリア博士を中心とする調査団を火星に派遣する。その後、火星で古代火星文明のテクノロジー「アルドノア」が発見され、火星側の独占の主張と地球側の共有化の主張が対立し、徐々に火星と地球との軋轢が増していった。

1985年、レイレガリア博士は自らを皇帝と称し、火星に「ヴァース帝国」を建国。1999年、新皇帝となったレイレガリアの息子、ギルゼリアが地球へ宣戦布告する。しかし、突如ハイパーゲートが暴走を起こし月が砕ける大惨事「ヘブンズ・フォール」が発生。ギルゼリアの戦死も伴い、2000年に地球と火星間で休戦協定が結ばれた。この時の教訓から地球側はヴァース帝国軍との交戦を想定して、人型機動兵器「カタフラクト」の操縦・戦闘技術の指導を義務教育として導入することを決定する。

2014年、休戦から10年以上が経った現在も地球側と火星側の和平交渉が進められていた。その一環でヴァースから地球へ親善大使が訪れることとなる。物語は、その役目を担う火星の皇女であるアセイラム・ヴァース・アリューシアと、彼女を敬愛する少年スレイン・トロイヤードの二人が地球について語るところから始まる。

アセイラムの歓迎パレードが行われる日、日本の新芦原(しんあわら)市に暮らす一介の高校生、界塚伊奈帆は、いつも通り級友と合流して学校へ向かっていた。放課後、伊奈帆は級友と共に新芦原市で行われるアセイラムのパレードの手伝いをさせられる。だが、そのパレードはテロリストによる襲撃を受け、彼女は生死不明となる。火星側はこれを地球による宣戦布告と判断して休戦協定を破棄し、地球の衛星軌道上に駐屯していた火星騎士の軍勢が地球へと降下、世界各国に攻撃を開始する。しかしアセイラムはパレードの当日に影武者を立てていたため死んではおらず、侍女のエデルリッゾと共に民間人に変装し、避難先を探していた。

様々な経緯を経て、アセイラムの生存を知り、彼女を保護することとなった伊奈帆は、襲い来る火星騎士たちを迎撃しつつ、彼女と共に地球連合本部が置かれているロシアのノヴォスタリスクを目指す。一方、アセイラムの生存を知ったスレインは、そのことを皇帝レイレガリアに報告して戦争を止めようとするが、皇帝一族の抹殺を目論む火星騎士の一人、ザーツバルムに全て見抜かれており、逆に状況は悪化してしまう。そしてザーツバルムは、スレインの行動を受けて休戦を申し入れようとしたクルーテオを始末し、自身の揚陸城をノヴォスタリスクへと降下させ、地球連合軍との決戦に打って出る。

ノヴォスタリスクの戦闘で伊奈帆はザーツバルムを撃破するが、彼は脱出する。そして、アルドノアの間にいたアセイラムがザーツバルムに撃たれ、それを目撃したスレインがザーツバルムへ発砲。さらにその場にいた伊奈帆とスレインは互いに銃を向け合い、スレインは伊奈帆へと引き金を引く。伊奈帆とアセイラム、ザーツバルムらは生死不明なまま結末を迎える。

第2クール

地球連合本部での戦闘から19ヵ月後。依然として、火星と地球の戦争状態は未だ継続していた。ザーツバルムの揚陸城で消息不明となったアセイラムだったが、火星側の月面基地に戻り、火星騎士を煽動する演説を行っていた。そして、その傍らには火星騎士となったスレインと、彼によって命を救われたザーツバルムの姿もあった。だが、それはアセイラムの異母妹であるレムリナ・ヴァース・エンヴァースを利用した火星側のプロパガンダであり、そして本物のアセイラムはスレインによって保護され、生命維持装置に繋がれていつ覚めるともない眠りについていた。

一方で地球側では、宇宙での作戦のためにデューカリオンの発進準備が進められていた。そんな中、火星騎士の一人、ヤーコイムから攻撃を受け、彼のカタフラクトの能力に地球のカタフラクト隊が苦戦を強いられるが、揚陸城での決戦で瀕死の重傷を負っていた伊奈帆が復帰し、彼の的確な戦術によってヤーコイムは撃破される。その2日後、デューカリオンは伊奈帆たちを乗せて出航。地球連合軍の宇宙基地であるトライデント基地に入港する。そして、宇宙においても両軍は激突することとなる。その最中、ザーツバルムは自身の後継者としてスレインを養子に迎えることを発表する。だが、スレインはザーツバルムへの復讐心を持ち続けており、彼の信頼を得ることは計算のうちであり、スレインはマリネロス基地をめぐる戦闘の混乱に乗じてザーツバルムを謀殺。彼の後継者として伯爵の地位を得る。

宇宙における戦闘が一段落し、スレインは、火星騎士は派閥争いを避けて意思統一を果たすべきだと全軍に向けて呼びかけ、それに反対するマリルシャン伯爵を決闘にて撃破する。決闘後、アセイラムになりすましたレムリナは、スレインとの結婚と、ヴァース帝国とは別の新たなる王国を築くことを宣言し、アセイラムの眠る部屋を訪れて生命維持装置を切ろうとするが、直前で思いとどまり部屋を後にする。その直後にアセイラムはついに意識を取り戻し、スレインとエデルリッゾの手によって密かに匿われた。それと同時期にスレインは、レムリナの建国宣言に賛同する火星騎士の協力を取りつけ、地球圏に駐屯するヴァース帝国軍の実質的な長となり、ゼブリン、ラフィア、オルガ伯爵らによる火星騎士同士の連携攻撃を行う。伊奈帆は巧みな作戦によりこれを阻止するが、左目に埋め込んだアナリティカルエンジンの酷使により、脳に過大な負荷がかかっていた。一方でアセイラムは、穏健派の一人であるマズゥールカ伯爵の訪問を受け、スレインがヴァースの全権を握り、地球を支配しようとしていることを知り、レムリナを説得して彼の野望を阻止するために動くことを決意する。だが、それも全てスレインに読まれており、2人は彼の部下の手で軟禁されてしまう。

そして遂に地球連合軍は、戦争に終止符を打つためにヴァース帝国の月面基地へ総攻撃をかけることを決断し、伊奈帆らの乗った戦艦デューカリオンが月へと旅立つ。その裏ではアセイラム暗殺を目的とするアサルト部隊が月に潜入していた。伊奈帆はアサルト部隊に先んじてアセイラムを保護するために月面基地へ潜入するが、アナリティカルエンジンの酷使により気を失い、目的は果たせなかった。しかし、火星からやってきていたクルーテオの息子・クランカインが自身の宇宙船にアセイラムを保護する。この事態に際してスレインは、残った軌道騎士による地球への全面攻撃の命を下すが、その通信にアセイラムが割り込み、クランカインを夫とし、祖父の後を継いでヴァース帝国の女王となること、地球と和平を結ぶことを宣言する。この宣言によって勝ち目を失ったスレインは、伊奈帆との決着をつけるべく、月面基地から部下を全員退避させて単独出撃。両者ともに未来予測の力を使えない状況下での戦いの末、スレインは伊奈帆に敗北し、惑星間戦争の発端を作った戦犯として捕縛された。

戦後、アルドノアの力は地球にも開放され、地球と火星の友好の証、そして新しいエネルギー資源として「アルドノア炉」が建造された。アセイラムはクランカインと共に地球を訪れ、炉の完成記念式典に出席する。一方、伊奈帆は投獄されているスレインと面会していた。彼は表向きは死んだことにされていたが、アセイラムの「憎しみの連鎖から解放され、生きていて欲しい」という願いにより、死刑を免れ生かされていたのだった。伊奈帆からそれを聞いたスレインは涙する。そして、物語はアセイラムがクランカインに空の青さの理由を教えたところで幕を下ろす。

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