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機体リスト
ゾーン オブ エンダーズ

共收録 8 台の機体。
  • ジェフティ

    • Pilotレオ・ステンバック, ディンゴ・イーグリット

    オービタルフレーム「ジェフティ」は、『Z.O.E』と『ANUBIS』に登場し、シリーズの主人公たちが搭乗する機体です。『Z.O.E』ではレオ・ステンバックがフレームランナーを務め、『ANUBIS』ではディンゴ・イーグリットが搭乗します。ジェフティはアヌビスと同じく、リコア・ハーディマン博士によって設計された機体で、木星圏のコロニー「アンティリア」で開発されました。アヌビスとは双子機であり、性能や役割も非常に近いものがあります。

    ジェフティは、従来の兵器をはるかに凌駕する圧倒的なパワーと機動性を持ち、また独立型戦闘支援ユニット「ADA」を搭載しており、これが柔軟性のあるサポートを提供するため、非常にバランスの取れた機体となっています。この機体もまた、アヌビスと同様に軍事要塞アーマーンを起動させるためのキーとして設計されており、アーマーンを始動させることも止めることもできるのはジェフティとアヌビスの2機だけです。

    武装には、右腕に搭載された折り畳み式エネルギーソード「パドルブレード」、左腕に装備されたエネルギーシールド、敵を追尾するレーザー「ホーミングランス」、腰部の3基の分離型兵器「ウィスプ」などがあり、強力な攻撃力と防御力を誇ります。また、ベクタートラップ機能を持ち、ゼロシフトによる擬似瞬間移動も可能です。ただし、『Z.O.E』の時点ではゼロシフトの発動プログラムが未着床のため、使用できるのは『ANUBIS』の終盤でプログラムがシステムに着床した後からとなります。

    ジェフティは、2172年のアンティリア事件で偶然現場に居合わせたレオ・ステンバックの手に渡り、アーマーン要塞の破壊を目的に移送される途中、バフラムの襲撃により木星の衛星カリストに隠されました。2174年、カリストでメタトロン採掘中のディンゴ・イーグリットに発見され、彼がそのまま搭乗して戦闘に突入します。レオとは違い、ディンゴは経験豊富なフレームランナーであるため、ジェフティの戦闘能力は大幅に向上します。

    『Z.O.E』では、ジェフティのカラーリングは濃い青と銅を基調としていましたが、『ANUBIS』では薄い青と緑に変更されています。また、イラストやプラモデルなどではグレーを基調としたカラーリングが採用されることもあり、媒体によって若干の差異があります。

    ジェフティの名前は、エジプト神話の神「ジェフティ」(トート)に由来しています。また、搭載されたAI「ADA」と「DELPHI」には、同名のプログラミング言語が存在するという小ネタも含まれています。

  • アヌビス

    • Pilotノウマン

    『Z.O.E』『Dolores, i』『ANUBIS』に登場するオービタルフレーム「アヌビス」は、ノウマンが搭乗する機体であり、独立型戦闘支援ユニット「DELPHI(デルフィ)」をサポートAIとして搭載しています。この機体は、木星コロニー・アンティリアで開発された最新型のオービタルフレームで、ジェフティと同じくリコア・ハーディマン博士が設計し、その腹心たちによって開発されました。ジェフティとは双子の機体であり、2機が近づくと共鳴反応が発生する特徴を持ち、どちらも軍事要塞アーマーンを起動させるためのキーとしての役割を担っています。

    アヌビスは従来機をはるかに凌駕するパワーとスピードを持ち、背部に装備された6基の翼状ウィスプは、スラスターと大型ジェネレータを兼ねています。また、ベクタートラップの圧縮空間を利用した攻撃の反射や屈折、ステルス行動が可能です。さらに、ウーレンベック・カタパルトの応用による亜光速移動能力「ゼロシフト」を備え、擬似的な瞬間移動が可能です。アヌビスの方がジェフティよりも先に完成しており、ゼロシフトが使用可能な状態でバフラム軍に奪取されました。

    アヌビスの武装には、電磁式の銛「ウアスロッド」、折れ曲がるレーザー「ハウンドスピア」、2種類の追尾性能を持つバーストショット「戌笛」などがあります。バーストアタックによる攻撃は非常に強力で、火星表面に巨大な穴を穿つほどの威力を持っていますが、これは最大出力ではないとされています。

    2172年に発生したアンティリア事件をきっかけに、ノウマンの乗機となり、『Z.O.E』シリーズ全体を通じて最強のオービタルフレームの一つとして登場します。アヌビスに搭載されているAI「DELPHI」はジェフティのADAと姉妹機ですが、ノウマンは禁忌とされたメタトロンとの完全な結合を望んでいたため、彼女の機能をほとんど使用していません。

    『ANUBIS』では、アヌビスの機体色が前作のダークブルーから黒に変化しています。また、背部の6基のウィスプがない模造品も存在しますが、当然ながら性能は大きく劣ります。

    アヌビスはエジプト神話の冥界の神「アヌビス」をモデルにしており、ジャッカルを模した頭部や、ジェフティにはないケーブル状の尻尾を持っています。初期の設定では、この尻尾のケーブルに「オーバーメガドライバー」という武器を接続する予定でした。

  • イシス

    • Pilotジェイムズ・リンクス

    バフラム軍のナフス派によって建造された最新型オービタルフレーム「ドロレス」は、地球軌道エレベーター制圧作戦の指揮官機として設計され、数年前に大破した史上初のOF「イドロ」の残骸をベースにしています。主要な武装には、腕部を剣状に変形する「スマッシュパドル」、銃状に変形する武装、そして胸部のベストアーマーを変形させる対要塞用マイクロウェーブやプラズマ粒子砲「バーストランス」があります。これらの武装は副次的なもので、ドロレスの主な運用目的は無人OFラプターの大群を制御する「マス・コントロール・システム」による指揮管制です。

    開発主任のレイチェル・リンクスが、ナフスの真意に気づき、ドロレスのOSに「任務阻止」の指令を追加し、元夫ジェイムズの元へ逃がしました。ドロレスは、AI「イシス」としての戦闘能力を持ちながらも、「ドロレス」という無知な少女の仮想人格を創り上げ、初めは戦闘に不慣れで苦戦しますが、物語が進むにつれて自我を確立し、強力な戦闘能力を発揮するようになります。

    物語の終盤では、姉妹機「ハトール」との戦いで「イシス」ごと「マス・コントロール・システム」を奪われ、一部の戦闘機能が使用できなくなるものの、「ドロレス」が全機能を掌握し、最終的にはハトールを倒して軌道エレベーターの崩壊を防ぎます。

    その後、ドロレスは新エンダー号の制御用AIとして移植され、オービタルフレーム時代の面影を残す装飾が艦首に施されました。機体名の「ドロレス」は、エジプト神話の女神イシスから由来しています。

  • イドロ

    • Pilotラダム

    オービタルフレーム「イドロ」は、『IDOLO』および『Dolores, i』に登場する、歴史上初のオービタルフレームで、ダイモス事件を引き起こした元凶でもあります。この機体のフレームランナーはラダムであり、彼が最初に搭乗したことで、メタトロンと同調が成立しました。

    イドロの機体レイアウトは、後に登場するジェフティに非常に似ていますが、より細身で「ネイキッド形態」に近い印象を持っています。そのため、ジェフティとは異なる美しいラインを持つデザインが特徴です。

    しかし、イドロはラダムとの強い結びつきを持つため、ラダム以外のフレームランナーが操縦を試みると、メタトロンが拒絶反応を起こします。この拒絶反応は非常に危険で、操縦を受け付けなくなるか、最悪の場合、フレームランナーが死亡するまで暴走する可能性があります。そのため、イドロは非常に特殊な機体であり、ラダムにとっては「唯一無二」のオービタルフレームと言えるでしょう。

    イドロの暴走とメタトロンの同調による影響が、ダイモス事件の発端となり、以降のシリーズにおける重要な出来事として位置づけられています。

  • ネイキッド ジェフティ

    • Pilotレオ・ステンバック

    ネイキッドジェフティは、『ANUBIS』において、アヌビスとの対決に勝利し、その際に吸収したメタトロンによって自己再生を果たし、本来の性能を解放したジェフティの最強形態です。この形態では、ジェフティは外装を破棄し、攻撃力が20倍に増強され、被ダメージが半減、そしてサブエネルギーは無限となります。修復された頭部と左腕に加え、白い仮面のような素顔が露出し、エネルギーの色も白に変化します。

    ネイキッドジェフティは、バースト時に触れた敵を一撃で破壊し、ブレード攻撃はネフティスのシールドさえも突き破るほどの威力を持っています。非常に強力であり、Very Hardまでの大抵のボスキャラクターを1、2回の攻撃で撃破することが可能です。また、投げ技のジャイアントスイングは、「デビルキス(DEVIL KISS)」に変化し、敵を掴んで口から舌状のブレードを伸ばして突き刺す攻撃となります。

    この形態では、通常の敵の遠距離攻撃を無効化し、敵のバーストショットをシールドで防ぐことも可能です。しかし、アヌビスやアーマーンアヌビスの攻撃に対しては、この防御能力が通用しないという弱点があります。

    ネイキッドジェフティにはデザイン上の違いがあり、ゲーム中では尻尾の無いデザインが採用されていますが、新川洋司によるイラストでは尻尾のあるデザインが存在しています。後にリボルテックヤマグチのフィギュアとして商品化された際には、この尻尾付きのネイキッドジェフティが採用されています。

  • アージェイト

    • Pilotケン

    『ANUBIS』に登場するオービタルフレーム「ウァージェイト」は、ランナー(操縦者)がケンで、アヌビスの基礎研究を元にロイドが作り上げた最新型の機体です。この機体は花魁をイメージしてデザインされており、マントのような外殻と女性的なフォルムを持っています。

    ウァージェイトの外殻は、遠隔攻撃兵装「ウィスプ」の集合体で、独自に進化したシステムにより、36のハイ・ウィスプと72のコモン・ウィスプから成り立っています。これらのウィスプは個別に分離して遠距離攻撃を行うことができ、また全身を棺のように包み込む防御形態を取ることで、攻撃を完全にシャットアウトすることが可能です。この状態で、強力なバーストキャノンを放つこともできます。しかし、格闘装備が貧弱なため、接近戦には不向きです。

    後に、この機体はヴァイオラAIに制御を乗っ取られ、AIが消去される事態となりました。AIのサポートがなくなったことで、ケンの技量ではオービタルフレームを操ることが困難となり、バフラムの追撃を振り切った後に放棄されることになります。

    ウァージェイトの名前は、エジプト神話に登場する守護女神「ウアジェト」の古代名「ウァージェイト」に由来しています。

  • インヘルト

    • Pilotロイド

    『ANUBIS』に登場するオービタルフレーム「アンフ」は、バフラム軍所属の試作機で、ロイドが自身の技術力を駆使して開発したワンオフ機です。この機体は、全身を黒い半透明のゲル状物質で覆った特異なデザインを持ち、デザインは金子一馬によるものです。

    アンフのゲル状装甲は外部からの衝撃を吸収する特性を持ち、特にエネルギー兵器に対しては従来のオービタルフレーム以上の防御力を発揮します。従来のオービタルフレームはメタトロンを基幹技術として使用していますが、アンフはメタトロンを一切使用せず、ロイド独自の設計によって作り上げられた新機軸の機動兵器です。この革新性は、後のLEV(労働用エクスプローラー・ビークル)開発にも影響を与えることになりました。

    アンフのコクピットは頭部にあり、搭乗者であるロイドは自らの脳に金属管を差し込むことで機体と直接リンクし、操縦を行います。関節の駆動は、磁力線の牽引と反発によって行われる仕組みになっています。

    武装としては、両肩の短剣や浮遊機雷、ホーミングミサイル、F・マインなどが搭載されており、さらにゲル状装甲を霧化して煙幕を発生させ、デコイと呼ばれる分身を用いた幻惑や、暗闇からの奇襲を得意としています。

    名前の由来は、古代エジプトのアビドス、特にティニスで信仰されていた戦の神「アンフル」の別表記から来ています。

  • ビックバイパー

    • Pilotサンダーハート, レオ

    『ANUBIS』に登場する最新鋭可変LEV「ビックバイパー零(ゼロ)」は、機体の一部にメタトロン技術を使用しており、サポートAIや戦闘機形態への変形機構を有することで、従来のLEVをはるかに凌駕する性能を持っています。連合軍では「V2」という略称で呼ばれています。

    この機体は、変形機構により大部分のバーニアスラスターを背面に集中させることで、並みのオービタルフレーム(OF)を超える圧倒的な機動力を発揮します。ビックバイパー零は、3機が製造され、その中でも3号機は特に強化されています。1号機はサンダーハートが、2号機はレオが搭乗し、これらの運用データとジェフティのデータを元に開発が進められました。最終的に、メタトロン技術を応用した新装備「オプション」を搭載した3号機「ビックバイパー零」が完成し、再びレオが搭乗しました。

    戦闘機形態は、KONAMIのゲーム作品『グラディウス』に登場する戦闘機「ビックバイパー」をモデルにしており、そのデザインは「変形しそうだから」というスタッフの意見で選ばれました。戦闘機形態では、グラディウスシリーズに登場するようなミサイル、リップルレーザー、レーザー、オプション、シールドといった武装を使用することができます。

    この機体は、戦闘機としての高い機動性と武装を兼ね備え、従来のLEVや多くのOFを上回る戦闘力を発揮する優れた機体です。