物語の舞台は22世紀の太陽系であり、地球人類は人口問題や環境問題の深刻化により、宇宙に生活圏を拡大しました。
地球周辺のラグランジュポイントにスペースコロニーが建設され、火星ではテラフォーミングが行われ、16のカウンティ(州)が設けられて植民地化されました。さらに、資源確保のために木星圏にまで進出し、衛星エウロパのラグランジュポイント・L5にコロニー「アンティリア」が建設されました。しかし、地球に住む人々の中には、火星以遠に住む者を「エンダー(田舎者の意)」と呼んで差別する者が少なくなく、また火星住民はアンティリア(木星圏)に住む者を同様に差別することもありました。
また、地球の半分以下の重力しかない火星で生まれ育った者は、地球出身者に比べて筋力的に劣るため、地球出身者が火星出身者を見下すことが一般的でした。逆に、火星出身者の中には、この劣等感から半ばコンプレックスに基づく反地球的な感情が高まることもありました。
こうした背景の中で、まだ植民地に過ぎない火星では、国連宇宙軍 (UNSF) が武力を背景とした監視活動や弾圧を行い、これに対抗する火星側のレジスタンス活動が活発化していきました。その中でも特に反地球思想が強いカウンティ「バシリア」は、軍事組織「バフラム」を結成し、新兵器オービタルフレームを開発することで、地球の物量に対抗しようとしました。