A.C.196年、かつての戦いから1年が経過し、人類は全ての武力を放棄して平和への道を歩み始めていました。Gチームのメンバーもガンダムを破棄することを決意し、アルトロンガンダムを除く4機のガンダムは資源衛星に乗せられ、太陽に送られることになりました。
しかし、コロニー反連合やホワイトファングを支援していたバートン財団の総帥デキム・バートンは、地球圏の掌握を諦めておらず、トレーズ・クシュリナーダの遺児マリーメイア・クシュリナーダをシンボルにマリーメイア軍を結成していました。マリーメイア軍は、旧式のMSに加えて新型MSサーペントを揃え、平和の象徴であるリリーナ・ドーリアン外務次官を拉致し、地球圏に宣戦布告を行います。
地球圏統一国家の諜報組織「プリベンター」を率いるレディ・アンは、ノインやサリィ・ポォと共に事態の収拾を図りますが、そこへ消息不明となっていたゼクス・マーキスが現れ、協力を申し出ます。一方、ヒイロ・ユイはリリーナの救出とマリーメイア軍の打倒のために行動を開始し、デュオ・マックスウェルと共に戦いに挑みます。カトル・ラバーバ・ウィナーは、マグアナック隊と共にガンダムを回収しようとします。
マリーメイア軍のリーオーで戦うヒイロとデュオの前に、マリーメイア軍に加わった張五飛とトロワ・バートンが立ちはだかります。五飛は、かつての戦いにもかかわらず平和を享受する市民に業を煮やし、トレーズとの決着へのわだかまりから、自身が人類の脅威になることを選びます。ヒイロとの戦いで彼を圧倒し、ヒイロは機体を捨てて逃走する羽目になります。一方、トロワはマリーメイア軍の阻止を目的としており、デュオを行動不能に追い込みますが、彼を見逃します。
ヒイロ、デュオ、トロワはデキムが考案した「真のオペレーション・メテオ」、つまり地球へのコロニー落としを阻止しようとします。ゼクスはトレーズが残したトールギスIIIでマリーメイア軍本隊を迎撃しますが、リリーナを人質にされ、MS隊の地球降下を止めることができません。カトルがガンダムの回収に成功したことを知ったヒイロは、ウイングガンダムゼロを先行して地球に送り、自らもウイングゼロに乗り込み、地球へ戻ります。
地球に戻ったヒイロは、待ち構えていた五飛と再戦します。ヒイロは五飛に自分の過ちを気づかせるため、あえて攻撃を受け、海中に落下します。大統領官邸前では、ゼクスのトールギスIIIとノインのトーラスがマリーメイア軍と交戦を開始し、デュオのガンダムデスサイズヘル、トロワのガンダムヘビーアームズ改、カトルのガンダムサンドロック改もそれに加わります。プリベンター側は、「敵のパイロットを殺さない」という困難な戦いに挑む中で徐々に追い詰められていきます。
その時、ウイングゼロが大統領官邸前に飛来し、最大出力のツインバスターライフルを連射して核シェルターを突破します。この戦いの光景に背中を押された市民たちも立ち上がり、丸腰でマリーメイア軍のMSに対抗します。五飛は平和を守る市民たちの姿に安心し、トレーズとの因縁に終止符を打ちます。デキムはリリーナを撃とうとしますが、彼女を庇ったマリーメイアを撃ってしまいます。しかし、デキムはトレーズを敬愛する部下に粛清されます。負傷したマリーメイアは、潜入していたレディ・アンによって手当てを受けます。リリーナは、限界を迎えたヒイロを優しく抱きしめます。
その後、残ったガンダムはパイロットたちの手で自爆させられ、デュオ、トロワ、カトルはそれぞれの帰る場所に戻り、五飛はサリィに誘われてプリベンターに加入します。ゼクスはノインを伴い、テラフォーミングが行われる火星へ旅立ちます。そしてヒイロは復帰したリリーナの様子を見届けた後、雑踏の中へ姿を消します。
A.C.197年、平和が戻った人々の元で、ガンダムを含むモビルスーツという兵器は二度とその姿を表すことはありませんでした。