21世紀末、戦争などにより自然環境が汚染され、居住不可能となった地球を棄てた人類は、「マルス・ベース」や「ジュピター・ベース」を経由して新天地を目指した。その新天地とは、近隣のプロキシマ・ケンタウリ恒星系にある惑星「リベルテ」だった。リベルテでの開発が一段落すると、人類は次なる殖民星として、エリダヌス座イプシロン恒星系の惑星グロリエを開拓し始めた。この惑星は、都市部を離れると荒野と砂漠が広がる過酷な環境だが、資源や食料などの自給が可能になりつつあった。
西暦2120年、突如として惑星の衛星軌道と上空成層圏に、異星人「ゾル」が率いる大規模な宇宙船団が現れ、惑星の明け渡しを要求する。
この要求を到底受け入れられない開拓惑星軍「サザンクロス軍」(Army of the Southern Cross, ASC)は、開拓母星であるリベルテからの支援を受けられないまま、独力で正体不明の敵であるゾルと戦わなければならなかった。この危機に直面するサザンクロス軍には、戦略機甲師団の分隊長である「ジャンヌ・フランセーズ」少尉、男勝りで姉御肌の宇宙機甲隊の中隊長「マリー・アンジェル」少尉、規律に忠実な憲兵隊の「ラーナ・イザヴィア」少尉など、多くの若者たちがいた。
彼女らの前に現れるゾルの人造「生物材料工学」構造と駆動系を持つ人型機動兵器「バイオロイド」の操縦士「サイフリート」とは何者なのか、同じ姿をした者が常に3人1組で行動するゾル人の秘密、そして「生命の花」とゾル人との関係、ジャンヌの部下「ボウイ・エマーソン」上等兵と出会った異星人の民間人音楽奏者「ムジカ(ムジエ、ムゼル)」の正体、さらには地球人が開拓した惑星グロリエが実はゾル人の故郷であるという説など、次々と謎が提示されていく。