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オーロラン

オーロラン

部隊内識別記号 TASC・02-SCF。宇宙機甲隊(Tactical Armored Space Corps, TASC, 直訳は「戦術宇宙機甲〔飛行/航宙〕軍団」)が第13話以降、激化する戦局に対応して使用した可変戦闘機です。全長(全高)12m強、戦闘機形態でのローターを除く胴体長9mと、本作品の可変戦闘機としては最も大型の部類に入ります。

この機体の命名は、戦乙女「バルキリー」(ワルキューレ)が天空を翔る際に、光り輝く鎧の軌跡が「オーロラ」であるとされた伝承に因んでいます。これは、超時空要塞マクロスに登場した初代可変戦闘機「VF-1 バルキリー」との後継機的な関連を示唆しています。

この可変戦闘機は、以下の3つの形態に変形することができます。

  1. ファイター形態: 宇宙空間・高空ではX字型翼を固定翼とした戦闘機形態。
  2. ヘリコプター形態: 低空・対地攻撃ではX字型翼を回転翼とした、二重反転式ローターおよびホットサイクル式ローターを備えた複合ヘリコプター(ジャイロダイン)形態。高い安定性と信頼性を持ちます。
  3. バトロイド形態: 追撃掃討作戦に適した人型形態。

この機体は、陸軍主体の開拓惑星守備軍「サザンクロス軍」の成立経緯上、主に対地攻撃と近接航空支援を目的とした中間形態での運用が重視されています。そのため、超時空シリーズの脚付き変形メカとしては珍しく、ガウォーク形態を持たず、代わりにヘリコプター形態が設定されています。このヘリコプター形態は、胴体が回転翼に吊り下げられる形となり、揚力重心が低くなって高い空中静止(ホバリング)安定性を有しています。これにより、航空電子・操縦制御機器やパイロットへの負担が軽減され、消費エネルギーもガウォーク形態に比べて相対的に低くなります。

ただし、物語の展開が主に宇宙空間で行われたため、大気圏内低空での対地攻撃を任務とするヘリコプター形態が本編で活躍することは一度もありませんでした。

設定年代の22世紀(西暦2120年)から遡ること2世紀前の20世紀では、内燃機関の燃費の問題から実用化できなかったホットサイクル式ローターが、熱核タービンエンジンによって実用化され、また、二重反転式ローターもフライ・バイ・ワイヤによる制御が実現されるなど、技術的な進化が見られます。

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