量産型ゲシュペンストMk-II改

型式番号：RPT-007K-P1・P2・P3

「ゲシュペンスト強化計画」であるハロウィン・プランに基づき、量産型ゲシュペンストMk-IIをベースに開発されたバージョンアップ機。この機体は、エースパイロット向けに設計された「ゲシュペンスト・タイプRV」とは異なり、量産型ゲシュペンストMk-IIの特徴を活かしつつ、現場での汎用性や整備性を重視して改良された機体である。

この設計には、ゲシュペンスト黎明期から機体に関わり、現場の声を聞いてきたカイの配慮が反映されている。そのため「量産型」とは銘打たれているものの、実質的には旧型PTに慣れたベテランパイロット向けの「少数生産機」であり、現在確認されている配備先は鋼龍戦隊、クライ・ウルブズ、チーム・ジェルバのみに限られている。

この機体は、両腕・両脚・バックパックにハードポイントが設置されており、各武装や装甲を短時間で換装できる設計となっている。これにより、パイロットの得意な戦術や作戦内容に応じて柔軟な運用が可能となった。たとえば、前身機では固定武装だった左腕のプラズマ・ステークは、オプション装備のプラズマ・バックラーへと変更されている。また、動力炉がプラズマ・ジェネレーターに換装され、テスラ・ドライブの搭載により飛行能力も獲得している。これらの改修は、量産型ヒュッケバインMk-IIやリオンシリーズ、そしてシャドウミラーが「あちらの世界」から持ち込んだ「量産型ゲシュペンストMk-II」を意識したものとされている。

『A.C.E.ポータブル』では、ハードポイントを活かしたバリエーションが存在し、基本タイプ・重武装タイプ・高機動タイプの3タイプが用意され、それぞれ5つの武装パターンが存在するため、合計15パターンに分岐する設定となっている。ただし、『第2次OG』では、ノーマル（N）・グラップル（G）・キャノン（C）の3種類の換装形態に絞られている。

「改」のデザインは、量産型と比べて全体的にシャープな外見でありながら、力強さを感じさせるのが特徴である。なお、3号機であるヒューゴ機は指揮官機ではないためアンテナがないが、全高は他機と同じ設定となっているため、アンテナを除外して計測されているものと考えられている。

先行生産された3機は、量産型ゲシュペンストMk-IIに搭乗していたパイロットに配備され、オクトパス小隊への配備も検討されたが、カイの「身内以外の意見も聞きたい」という意向により見送られた。機体名に「改」と付いていることから、既存の量産型ゲシュペンストMk-IIの改修機と思われるが、実際には作中に登場する3機は新規に製造された機体であり、過去に搭乗していた機体を改修したものではない。