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エルテーミス

エルテーミス

アテネス連邦が開発した最新の軽量型ゴゥレム。機体色は黄色であるが、設定資料集では白いエルテーミスも描かれている。全長12メイル(約9.9メートル)。パラメーターは装甲強度4、上半身フレーム強度4、下半身フレーム強度9、運動性9、コスト8、安全性2。

設計者はドクター・ヘパイス。多くの魔動戦士が受領を断ったという曰く付きの機体。動力管制の難しさと脚部の脆さによる着地の難しさが欠点(改修後も完全には解決していない)で、操縦できるセンスを持つ者は高位魔動戦士の中でも更に限られる。劇中でもリィ機が高機動中に脚を撃たれたことで、二転三転しながら地面に激突して自滅同然に戦闘不能に陥っており、操縦ミスが命取りになる危険性が暗示されている。

全部で10台製造されたが、4台は訓練中の着地失敗で大破して残ったのは6台。事故の多発に加えて死亡者まで出したことから軍内では「欠陥機」という評価を下され、実戦配備は見送られた。しかし、その突出した運動性能に着目したゼスによって安全性の向上を図った再設計案が提出され、それに則って改修された5台が黄色に塗装されてワルキウレス部隊で使用された。この部隊の出した戦果によりエルテーミスは再評価され、再び脚光を浴びることとなった。

胴体には高位魔動戦士にしか扱えない跳躍補正装置(圧縮空気だけを噴射するプレスガンのような物。上体左右に1つずつ配置されている)が内蔵され、従来のゴゥレムに比べて非常に高い跳躍力(約10メイル)と機動力を誇る。細身の機体各部に空力を意識したパーツがつけられており、跳躍補正装置を取り巻く3基のスタビライザー状の背鰭、張り出した肩部装甲が前後に展開してダイブブレーキとなる他、後頭部のフェアリングも僅かではあるがエアブレーキの役割を果たしている。長射程のロングプレスガン「キプネス16」とカイト・シャープド・シールド4号のみを装備し、敵の射程外から撃って倒すのが主な戦い方。ゼス機のロングプレスガンは特別製の大口径仕様(弾丸の大きさは通常の倍程もある)で、驚異的な威力を見せており、通常型でもファブニルの射程外からやすやすと撃破可能な威力を有する。フレーム強度と引き換えに軽量化が優先されているため格闘戦にはあまり適さないが、優れた乗り手ならその身軽さを活かしての三次元的な格闘も行える。

名前の由来は、ギリシア神話の女神・アルテミス。

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