風雲豪傑編
三璃紗には「翔」「機駕」「轟」の三国が覇権を争う戦乱の時代があった。
その三国成立の遥か昔、黄巾の乱鎮圧の功績により政治の実権を握った董卓は暴虐の限りを尽くし、時の皇帝であった霊帝を暗殺、玉璽を奪って太師を名乗るにまで至った。しかしその翌年、霊帝暗殺が発覚すると三璃紗には反董卓の気運が高まり、兗州にていち早く挙兵した曹操の呼びかけにより反董卓連合が結成されることとなる。各地から数多くの武将達が反董卓の名の下に集結する中には、幽州で義勇軍を結成した劉備の姿もあった。
英雄激突編
董卓を打倒したことにより反董卓連合は解散、群雄達はそれぞれの領地に戻り、自らの勢力の拡大に鎬を削っていた。当主孫堅を失った長沙軍は息子である孫策の元で江東の平定を目指し、曹操は河北の雄・袁紹と官渡にて激突する。一方劉備は故郷幽州から遠く荊州へと移り、名軍師と謳われる孔明の元を訪ねていた。
戦神決闘編
赤壁の戦いは劉備・孫権軍の勝利に終わり、その後天下は翔・機駕・轟による三国時代を迎えることとなった。しかし、曹操と共に行方不明となった翔烈帝・劉備の消息は未だ掴めず、龍帝剣の安置された翔の玉座は空席のままであった。一方曹操の息子曹丕が統治する機駕は西への侵攻を開始、焦土と化した西涼の地に一人、復讐に燃える侠の姿があった。
三国伝外伝 武勇激闘録
時代が次第に赤壁の戦いへと動き出していく中、口笛を吹きながら三璃紗を渡り歩く一人の侠がいた。かつての楚の覇王と同じ"項羽"を名乗るその侠は各地で様々な武将達と出会い、その武勇を奮う。そして項羽は故郷、赤壁の戦いの戦火に晒される荊州、かつて楚と呼ばれた地へと辿り着く。
本編で描かれなかったエピソードにまつわる武将を全12回の短編として展開するシリーズ。「外伝」であるため、本編とは直接は繋がらないパラレルワールドとしての面もあり、楚漢戦争(項羽と劉邦)もモチーフの一つとなっている。
外伝武将の多くは、本編への登場予定があったものの、実現できなかったキャラクター達である。このシリーズで発売された商品は、基本的に過去のBB戦士キットを流用している。また、武将の名称も基本的に「○○ガンダム」である。
SDガンダム三国伝 Brave Battle Warriors
テレビアニメとプラモデルシリーズで展開される、実質的にはBB戦士三国伝の第四部ともいえるシリーズ。基本的な流れはBB戦士版の『風雲豪傑編』と『英雄激突編』をベースにしているが、曹操による董卓暗殺のエピソードや、劉備の徐州入りなど、より三国志演義に忠実なストーリー展開となっている。一方で『戦神決闘編』以降の伏線となる展開はほとんど導入されていない。テレビアニメ主導のシリーズで、プラモデルシリーズのコミックではそのキャラクターが担当する部分を抜き出したダイジェスト版となっている。
胡軫ギャンや朱儁ザクキャノン、袁術ズサ、紀霊ハンマハンマなど、このシリーズ出身のオリジナルキャラクターも存在するが、黄忠ガンダムや龐統ヤクトドーガなど重要な役回りを演じたキャラクターは登場していない。キャスティングは過去のガンダムシリーズに出演した声優が多く起用されているが、主役級での出演経験者は数名であり、全体的に新鮮な顔ぶれとなっている。