かつて、地球には高度な文明を持つ多くの人々が暮らしていた。人々は素粒子の発見とその活用により豊かな生活を享受していたが、同時に量子加速器を用いた兵器の発達により戦乱が絶えなかった。そんな中、新たな素粒子が発見される。これを発見した古レ・ガリテ王国の王女メイクンは、その粒子を「ウォクス粒子」と名付け、戦乱を抑止するためにウォクス粒子を用いたロボット・オービッドを開発する。
しかし、王族の中にはこれを快く思わない者もいた。彼らはメイクンを陥れ、オービッドの破壊を企てる。混乱の中、メイクンを乗せたオービッドは予測不能なエネルギー体へと変化し暴走、大量のエネルギーを放出する。やがてそのエネルギーは地球を包み込み、文明を崩壊させ、大半の大地は海へと沈んだ。生き残った人々は命からがら宇宙へと逃れ、繁栄を誇った地球の文明は滅び去った。
第1期
それから2万年余り後、西暦2032年。千葉県鴨川市に住む少女・京乃まどかは、宇宙からやってきた少女・ランと出会い、ロボットに乗るよう頼まれる。ちょうどその時、鴨川に未知の敵が襲来。まどかはランの頼みを受けて「ウォクス」に搭乗し、驚異的な操縦技術を発揮して敵を撃退する。
その後も、敵対勢力デ・メトリオの襲撃を迎え撃つまどかとウォクス・アウラ。そんな中、まどかとランの前にムギナミと名乗る少女が現れる。まどかは彼女を気に入り、友達として迎え入れるが、ムギナミは実は宇宙義賊キッスの一員であり、ウォクスを手に入れるために近づいたのだった。ムギナミはウォクス・イグニスに搭乗するための刻印・メモリアを得るが、彼女を見限ったキッスの頭領・ヴィラジュリオは冷たく突き放す。
怒ったまどかは、ウォクスを破壊しようとするキッスの無人オービットの大群をランと共に迎え撃つが、そこにムギナミとウォクス・イグニスが割って入る。ヴィラジュリオを庇い、まどかの行動を「自己満足のおせっかい」と言い放つムギナミ。そんなムギナミの心情を理解できず、困惑するまどか。その瞬間、ウォクス・アウラを皮切りに3体のウォクスが暴走し、「輪廻」と呼ばれる現象を引き起こす。これは2万年前に地球文明を滅ぼした現象であり、ヴィラジュリオはこの強大な力がレ・ガリテの手に渡る前にウォクスを破壊しようとしていたのだった。
戦闘後、まどかとランはムギナミの本心を知り、和解。3人は本当の友達となる。しかし、ノウムンドゥス財団のアステリアの判断により、ウォクス・アウラは封印され、まどかはパイロットの任を解かれる。
その隙を突くように、ヴィラジュリオはキッスの大艦隊を送り込み、ウォクスの破壊を企てる。ランとムギナミは、まどかと鴨川の街を守るため、まどかに内緒で出撃。アステリアはウォクス・アウラの封印解除を拒んでいたが、まどかの従姉・中泉ようこの説得によりついに出撃を許可。戦況はまどかたちが優位に立つが、ようこが負傷したことを知ったまどかは、大切なものを失う恐怖から再び輪廻を開いてしまう。
「輪廻の向こう側」と呼ばれる世界で悩むまどかだったが、そこで出会った少女・ユリカノの言葉により立ち直り、ラン・ムギナミと共に戦線に復帰。3人は輪廻の輪を巨大なラグランジェの花へと変えながら飛翔する。最終的に戦いは終結し、3人は離ればなれとなる。地球の軌道上には、まどかたちが咲かせた無数のラグランジェの花が環のように浮かんでいた。
第2期
ランとムギナミが去って1年。高校3年生となったまどかは、ジャージ部の活動や仕事に追われながらも、ふたりの不在を寂しく思っていた。そんな中、ディセルマインの特命を受けたランが現れ、まどかに再びウォクス・アウラに乗るよう頼む。さらに、ムギナミも鴨川に飛来するが、ランは「ムギナミはまどかを殺しに来た」と語り、戦闘が勃発。
やがて、ポリヘドロンの争いを終わらせるため、ランとムギナミはアステリアの手引きで地球に亡命し、まどかと再会。アステリアの計らいでディセルマインとヴィラジュリオの極秘会談が開かれるも、対立は解消されず、そこにユリカノが現れ、事態は混迷する。まどかはディセルマインの策略でユリカノと意識を入れ替えられるが、その中で彼女の想いを知る。まどかはディセルマインとヴィラジュリオを殴って諭し、2人は争いを終わらせることを誓う。
しかし、ディセルマインの側近・モイドはウォクス・コアを盗み、ディセルマインを利用してオービッド・マグオルトルを建造。ディセルマインはヴィラジュリオを裏切られたと思い込み、戦争を始め、輪廻を開いてしまう。暴走するディセルマインを止めるため、まどかたちは輪廻の向こう側へ突入。しかし圧倒されてしまう。
まどかはディセルマインがヴィラジュリオとの友情を大切に思っていることを知り、3人で彼を救い出すことを決意。マグオルトルを撃退し、ディセルマインとユリカノを連れ戻すことに成功する。すると、地球を覆っていた黒い雲はラグランジェの花へと変わり、宇宙へと散らばっていった。
時が経ち、ランはレ・ガリテの王となり、ムギナミは「鴨女ジャージ部キッス支部」を立ち上げ、故郷の惑星の再生に取り組む。そしてまどかは、3人一緒に今日も宇宙規模でジャージ部の活動に励むのだった。