- Height50.3 m
- Weight380 t
- Pilotゼンガー・ゾンボルト ⇒ リシュウ・トウゴウ
型式番号:SRG-00
地球圏防衛委員会の依頼により、グルンガストシリーズ開発のため先行試作された0番機。ゲシュペンストなどのパーソナルトルーパーでは対応できない巨大な敵との戦闘を想定して制作された。
基本OSはゲシュペンストシリーズの人体操作OS「TC-OS」を採用し、そのプログラム開発には剣の達人であるリシュウ・トウゴウの協力を得ている。フレームそのものにVG合金(Variable Geometric Alloys)と呼ばれる形状記憶合金を採用しており、剣を動かす際のモーションや、のちのグルンガストの三段階変形に活用されている。完成体はゼンガー・ゾンボルト用に調整され、特別に「零式斬艦刀」と呼ばれる巨大な大剣を使用できるように改良を重ねた。
出力が一般的な特機と比べても高く、DC戦争の折には単独での大気圏突破および突入を実行している(少なくとも突破の際は特殊な装備を使わず、地上から出力のみで戦闘宙域まで上がってきている)。
基本的な戦闘スタイルとしては、その斬艦刀や後のシリーズにも共通で採用された腕部射出機構「ブーストナックル」を使用した質量による物理的攻撃で圧倒する、というもの。
両肩にはドリルのように前に突き出たパーツがある。この部分には壱式以降には飛行形態用のジェットエンジンが搭載されているが、零式には特に機能はない。これは、敵対する知的生命体に対する心理的威圧効果を狙ったもの……つまりはハッタリである。
ゼンガー個人の専用機としてDC戦争やL5戦役でも活躍し、L5戦役後はゼンガーによって月に運ばれた。しかしここで、突如出現したヴァルシオンを始めとするDCの機体群の襲撃を受け、辛くもこれを退けるという騒動が発生。これを受けてゼンガーがグルンガスト参式の2号機に乗り換えたため、この機体はテスラ・ライヒ研究所に戻された。その後分解修理が行われ、バルトール事件の際に、リシュウの意向で彼専用にOSを書き換えられ、再び戦場に舞い戻ることになる。
元々DC戦争以前の機体であるため、クロスゲート事件の時期には既に旧式である。が、元々のポテンシャルの高さと完成度に加え、専属パイロットとなったリシュウの技量によって現役で前線に立ち続け、鋼龍戦隊の重要な戦力として戦い抜いている。L5戦役では動力源が宇宙航行艦のサブジェネレーターを流用したものだったが、分解修理の際にプラズマ・リアクターに換装され、全体的に性能が強化された。
他のグルンガストと比べて険しい顔、張り出した肩、鋭角的なデザイン、黒を基調としたカラーリングなどや、搭乗者のゼンガーが一時敵に回ることもあって、一部では「悪のグルンガスト」と言ったイメージが強い(乗っているゼンガーは「悪を断つ剣」であることを考えると皮肉なイメージである)。