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ヴァルシオン改

ヴァルシオン改
  • Height57 m
  • Weight61.5 t
  • Pilot【旧シリーズ】パプテマス・シロッコ 【OGシリーズ】シャイン・ハウゼン, テンペスト・ホーカー, テンザン・ナカジマ

型式番号:DCAM-001M

ヴァルシオンの改良型、あるいは量産移行試作型。外見はオリジナルと全くの同一だが、カラーリングのみ赤色から青色に変更されている。

ヴァルシオンの開発者であるビアン・ゾルダークは将来を見越し、改良の余地や一定の量産性を残した、いわば余裕を持たせた設計をヴァルシオンに与えていた。これは、もしDC戦争においてDCが勝利した暁には、その後襲来するであろう異星人勢力に備えて、オリジナルのヴァルシオンを旗機とした量産型ヴァルシオン軍団を以て地球圏の防衛を担う構想を抱いていたためである。しかしDC戦争の時点では量産型の開発はおろか設計すらされておらず、構想が実現する前にビアンがホワイトベース隊、あるいはハガネ隊(後の鋼龍戦隊)の前に敗死したため、彼の生前に実機が製造されることはなかった。

しかしビアンの死後、高い戦闘力と量産性、そしてDCの象徴としてのヴァルシオンの存在が、彼の思想を歪んだ形で継いだ者、あるいは私利私欲から地球圏を支配せんと企んだ者、果ては本来の仮想敵たる異星人勢力そのものから着目されることとなり、ビアンの抱いていた理想から乖離した形で実機がロールアウトし、戦場に姿を現すこととなった。シリーズにより扱いが違うので各項目を参照。

旧シリーズ

『第3次』ではパプテマス・シロッコが独学で開発し、自ら乗り込む。シナリオによりヴァルシオンに乗ることも。改良型が登場するのはシロッコがラスボスになるア・バオア・クールートの「ラストバトル」(ガトーの核イベントの無かったルートの宇宙版「ラストバトル」では通常のヴァルシオンに乗っている)。インスペクターの技術によりスペックアップが図られている。通常のヴァルシオンに搭載していたメガグラビトンウェーブは凄まじい命中率を誇っていたが、オミットされたのかヴァルシオン改には装備されておらず、単体攻撃での命中率は下がっている。しかし、代わりに搭載されたマップ兵器・ビッグバンウェーブも命中率が凄まじく、特にPS版では敵側も容赦なくマップ兵器を使うようになったため、厄介な相手となる。命中率こそ劣るものの、追加武装のメガフラッシャーも射程・威力共に凶悪であり、シロッコの能力と合わせて苦戦は必須。『EX』ではヴァルシオン同様ラ・ギアスに召喚され、最終決戦においてフェイル軍やカークス軍に使用されている。

ORIGINAL GENERATIONシリーズ

ヴァルシオンの設計を元に量産用にデチューンを施した機体という設定になり、それに併せて複製の難しい重力制御機能をオミットした結果メガ・グラビトンウェーブが削除された。アードラーによって搭乗者の感覚を拡張し、情報把握能力を増幅して戦闘力を向上させるが、戦闘の高揚感を無制限に増幅し最終的には暴走状態にする副作用のある「ゲイム・システム」を搭載している。

DCに拉致・洗脳されたシャイン・ハウゼンが予知能力を活かした生体コアとして自動操縦の1号機に、復讐に燃えるテンペスト・ホーカーが2号機(『RoA』では4号機)に、テンザン・ナカジマが3号機に搭乗するが、ゲイム・システムの暴走によりテンペストは復讐鬼に、テンザンは殺戮本能の塊に成り果てる。そして、テンペストは暴走状態のまま機体と共に散る。DWではもう一機登場するが、アードラーが逃走に使っているのでこの機体にはゲイム・システムは搭載されていないものと思われる。ビアンの遺児たるリューネ・ゾルダーク曰く「親父がヴァルシオンの量産を許すとは思えない」らしい。

テンザンも死んだと思われていたが、機体と共にエアロゲイターに回収されてゲーザ・ハガナーとして洗脳・改造される(DWではこの件は端折られているため、完全に死亡している)。なお、このとき回収した機体をベースに複製したのか、複製された本機にエアロゲイターの制御兵が搭乗して運用している。

シャイン王女だけは戦線に投入されてから短時間で機体を行動不能にしたため、ゲイム・システムによる暴走を引き起こすことなく、救出に成功する。このとき、短時間で救出に成功した場合、シャイン王女機を入手可能。当然だが、コクピットブロックを改造してゲイム・システムを排除している。カチーナ・タラスクやレオナ・ガーシュタイン、リオ・メイロンあたりとの相性が良い。

『Record of ATX』ではDWでアードラーが使用していた機体(本作ではリリーに射殺されている)をラーダ機として運用された。こちらはゲイム・システムを搭載されていないが、M・M・Iを弄るために操縦系統をリオンシリーズの物に変更されている。

父の思いが篭もったヴァルシオンに非人道的な「ゲイム・システム」を搭載して量産したことに対し、リューネは「インチキヴァルシオン」と呼んで激怒していたが、シャイン王女を救出して鹵獲した機体を運用することに対しては「他人に利用されるぐらいなら、私達で使った方がいい」と発言した。このような経緯でL5戦役にてヒリュウ・ハガネ隊の戦力として運用された機体だが、ヴァルシオンは元々「地球防衛という理想のために造られたスーパーロボット」である。数あるヴァルシオンシリーズの機体の中で、ヴァルシオーネと並ぶ、数少ない、本来の目的のために運用されたヴァルシオンという見方も成り立つだろう。その意味ではビアン博士の本懐を遂げることが出来た機体である。しかしそれ以降の戦乱におけるヒリュウ・ハガネ隊での実戦投入は確認されておらず、その所在は不明で、OGシリーズの全作品で言及されていない。開発系譜に直系の繋がりはないものの、「量産型特機」としては後のソウルセイバーや量産型ジンライの先駆者的存在でもある。

OGSでは新たな設定として、7号機までの存在が明かされた。とはいえ、現時点でゲーム中に登場しているのは3機のみ(DWでは4機)である。リュウセイルートでは3機、キョウスケルートでは4機のヴァルシオン改をエアロゲイターが使用しているが、こちらは回収した3号機をエアロゲイターが複製したものである。他にも、OG外伝でシュウが大量に引き連れてくるが、こちらはシュウが複製したもの。そのため、OGシリーズにおいては4機の先行試作型が行方不明になったままである。

なお、スパロボシリーズの中では敵として登場することが多く、コンプリートボックスのおまけステージでは操作可能なケースもあったが、本格的に味方ユニットとなったのはOGシリーズだけである。

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