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ベルグドル

ベルグドル

型式番号:SAV-07-D

支援攻撃バーチャロイド(Support Attack Virtuaroid)に分類され、後方からナパームとミサイルによる支援攻撃を得意とする。 ライデンの製造コストがあまりにも高く生産不能という事態に追い込まれてしまった為、主戦闘VRと重戦闘VRの編隊編成という当初の予定にかげりが見えてきた。DNAからの要請によって急遽ライデンの代替機となる重量級VRを製造することになり、ライデンの反省点から「ライデンと比べより安価により軽量に」を目指したそのコンセプトの元にライデンの安価版として開発されたのが本VR『ベルグドル』である。

しかし、開発スケジュールやライデンの開発失敗による予算削減により予算に余裕が無く、既存の製品やパーツの流用を大幅に取り入れて設計されたが出来上がったものはお世辞にも秀逸な設計とは言いがたいものであった。レーザーユニットよりは軽く価格も1/20で安価であったことから多目的ミサイルランチャー「Tm-203」を採用し両肩上部への搭載が決定したのだが、このミサイルランチャーは本来、拠点防衛用の設置型の兵器で機動兵器用ではなく管制装置やセンサー類が外付け式というとんでもない落とし穴があった。ミサイルランチャーの製造メーカーは管制、センサー類は小型化が可能との見解だったが実際には設計を根本的に変えねばならず、スケジュールに余裕も無いため設計変更などができず対処療法的にそれを制御する管制、センサー類を頭部に全て集約させて取り付ける結果となりライデン以上に機体重心が高くなった。また装甲もライデンの装甲が高コストであったことと軽量化のため削減されライデンに対して60%程となってしまいテムジン並でしかなかった。一応は軽量化の恩恵もあり整地での機動性こそ目を見張るものがあるが上記の設計からくる高重心化と軽量化によるトップヘビー化の弊害によって不整地での機動力は非常に劣悪で操縦に慣れないパイロットによる機体の転倒が相次いだ。そのためこれに乗った一般パイロットからは「使いにくい機体」という苦情が終始絶えなかった。また携行火器であるグレネードランチャー「BB-94」もクレームで大量返品された不良在庫を製造元がこれ見よがしに押し付けたものだった。その為ライデンのような重量級VRとして重装甲と火力を活かした前衛での攻撃的防御戦術は期待できず完全な後方支援VR『SAV(支援攻撃バーチャロイド(Support Attack Virtuaroid))』として扱われる様になってしまった。

この開発の失敗により、ライデンの代替は後に重量級VRの決定版と呼ばれる「ドルカス」の登場まで待たなければならなくなる。とはいえ、製造コストはテムジンの70%~80%(量産効果によりそれ以下)に安く、頭数を揃えるには容易な為に各戦地に大量導入され、結果として第1世代VRで一番多く製造される事となった。 後にこのベルグドルは第3プラントであるムーニーバレーを中心にトップヘビー化緩和のための改修が何度も重ねられ、製造時期および生産プラントによって異なっていた仕様の統合と重心面を改良した『ベルグドル3M』、身長を低くすることで更に低重心化し複座式にした『ベルメイト』などの後継種を生み出し、この重心に関する問題は後の名機『グリス・ボック』を始めとするVokシリーズを生み出す原動力となっていった。

ゲームにおいては、見た目の通り重量タイプの支援機らしく格闘戦と空中戦は苦手で防御力、ダッシュ速度、ダッシュ距離は中量級機と重量級機の中間といった性能だが地上での通常横移動の速度が非常に速く「漕ぎ」と呼ばれる特定のテクニックと組み合わせることで高い機動性を発揮することができる。武器はゲージ効率は優れるが決め手に欠けるものが多く、RWのグレネードランチャーはクセも少なく連射も効くが弾切れしやすく威力も低い、主兵装というべきCWのミサイルは威力はそれなりにあるが発射タイミングが遅く誘導性能もそこまで高くないため当てるのが若干難しい、ただLWのナパームの性能が優秀でありゲージ効率や射程距離こそ高くはないが火柱は障害物を抜けることや火柱の弾速、防御性能、威力共にダメージソースとしてバランスが高くこちらの使いこなしが肝となる。

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