アルブレード・カスタム

型式番号：PTX-014-03C

『インスペクター事件』の時期に「SRX計画」で開発されたR-1の量産化が検討され、その試作量産機「PTX-014 アルブレード」は、リュウセイ・ダテ少尉がテスト運用を行い、良好な戦闘データを得ることに成功しました。これにより、正式量産機「RPT-014 エルシュナイデ」の開発が進み、試作機の組み立てが開始される段階まで到達しました。

しかし、シャドウミラーによって並行世界から持ち込まれた「RPT-014 エルアインス」がノイエDCの戦力として運用されたことが、エルシュナイデ計画に影響を与えました。このスキャンダルと、高級量産機「RPT-007K 量産型ゲシュペンストMk-II改」が開発・配備されたことで、R-1の量産計画は中止に追い込まれました。

その一方で、開発陣は優れた戦闘データを活かし、「アルブレード」を強化改造する代替案を検討しました。その結果、アルブレードにエルシュナイデのコンセプトを取り入れた強化型、「PTX-014-03C アルブレード・カスタム」が誕生しました。

この強化型では、テスラ・ドライブとビームキャノンが追加され、テスラ・ドライブは「ビルトビルガー」と同様のブレードウイング状のタイプを採用。さらに、「ジャケット・アーマー」を全身に装着し、機動力・火力・防御力が強化されています。重量増加はテスラ・ドライブで補い、空戦での近接戦闘も可能になり、R-1を凌ぐ総合的な戦闘力を持つようになりました。

武装は、従来の「G・リボルヴァー」や「G・レールガン」、そして「ブレード・トンファー」を引き継ぎ、さらに「スプリッド・ビームキャノン」が追加され、中距離から遠距離攻撃も可能なオールラウンダーな機体となりました。

『修羅の乱』終結後に強化改造が施され、『封印戦争』の前哨戦である『ラ・ギアス事件』の直前には、鋼龍戦隊の戦力に組み込まれましたが、パイロットの不足により運用されませんでした。しかし、戦時中に保護された元ガイアセイバーズの兵士イーグレット・イングが搭乗し、鋼龍戦隊の戦力として活躍することとなりました。