
新国連が開発した新たなザルヴァートル・モデルであり、ミツヒロ・バートランドの研究成果を受け継いだヘスター・ギャロップ新国連事務総長の主導のもとで開発された。機体コードである「レゾン(Raison)」はフランス語で「理由」を意味し、「存在理由」「存在意義」「生き甲斐」などを示す表現“レゾン・デートル”の構成語として知られている。
機体カラーは淡い金色を基調にえんじ色をアクセントとし、飛行時には背面スタビライザーがマゼンタに輝き、ザインやニヒトと同様に空中に光の軌跡を描く。両前腕部、胸部、背部にそれぞれ2基ずつ装備されたイージス発生装置によって強力かつ広範囲のバリアを展開可能であり、両肩にはホーミングレーザーを、背部にはルガーランスと同様の射撃機構を内蔵した2本のソードを倒立マウントしている。これらソードは展開時に肩越しに前方を向ける形でビームを放ち、またザインとの一騎打ちではこのソードで腹部を貫いている。機体は上半身を中心に重装備化されており、初期型のザインやニヒトと比較してマッシブなシルエットを持つ。
再構成は受けていないが、ベイグラントがジョナサンを「憎しみの器」として利用し、パイロットに据えたことで、飛行、ワームスフィア、ワームウェッジ、空間捻転、武器の同化によるエネルギー増幅など、ザインやニヒトと同等の能力を発揮する。主武装であるイージス展開装備によって形成される「ウォール」はツクヨミのものと同質であり、一騎・総士・甲洋・操の同時攻撃をも完全に防ぎ、総士に衝撃を与えた。
さらに、ベイグラントの「光による同化能力」の支援によって、前面に多層構造の赤い二次元エネルギーフィールドを展開し、そこから強力なレーザー光を放出、その光によって敵を同化する能力も持ち、同化能力においてはマークニヒトをも上回るとされる。
機体は、アルゴス小隊によって鹵獲された広登のマークフュンフとそのコアをベースに完成直前まで建造が進んでいたが、適性のあるパイロットが不在だったため計画が停止していた。後にマークジーベンと共に捕らえられた真矢に対し、ヘスターがその存在を明かし、彼女をテストパイロットとして起動に成功する。
その後、ベイグラントのコアが蜂起し、ジョナサンが支配されたことで奪取され、アザゼル型クローラー群を瞬時に殲滅する力を見せた。第四次蒼穹作戦ではファフナー部隊の先頭に立って出撃し、ゼロファフナーを含む竜宮島の機体群を圧倒。ザインとニヒトの連携を相手に一歩も退かずに戦い、最終的にはザインの腹部をソードで貫き、相打ちとなった。その後、ニヒトがプロメテウスの支配を打破し、ザインによる「語りかけ」でジョナサンが記憶を取り戻し、機体は沈静化。ジョナサンは自らの消滅を望むが、プロメテウスの干渉によって宇宙空間へと放逐された。