Follow Us

ハイダル・アナンガ(黒き操兵/黒の一)

ハイダル・アナンガ(黒き操兵/黒の一)

≪八の聖刻≫の一つであり、≪白き操兵≫ヴァシュマールの対極にあたる≪黒き操兵≫の一体、「黒き王」。全身が漆黒で、丸みを帯びた独特の装甲を持つ。左腕に大盾を装備し、背中には翼のような機構と、自在に動いて敵を攻撃する蛇状の管が二本ある。≪真・聖刻≫は仮面の65個目の聖刻石で、太古の龍族の<狂王>ハイダルが勇者フェンと相討ちになった後に聖刻化された存在であり、属性は土門である。

聖刻教会の創始者である『八聖者』が約2500年前に死闘の末、北方の聖なるホーマ樹の下に封印した。≪真・聖刻≫はまだ樹の下にあり、中原に出現したハイダルは獣機をもとに数十年かけて製作されたレプリカの機体に本来の仮面を据え付けたもので、≪真・聖刻≫もつけられておらず「選ばれし者」であるダム・ダーラも搭乗していない極めて不完全な存在であるが、仮面に備わる強力な意思によって問題なく動作する。実際、操手なしの状態でありながら、バラーハの首を一刀で討ち取っている。

本来の武器はエル・ミュートと対になる邪剣《黒き剣》だが、現在は失われており、闇から生み出した漆黒の鉈を操る。

生前は<狂王>・<黒竜王>の二つ名を持って畏れられた黒龍族の長であり、巨神族と互いの存亡をかけた「聖龍大戦」を勃発させた。兵卒や操兵のみならず、ハイダル自らが生み出した亜龍や操兵獣機化技術を投入したこの戦いは、種族として行き詰まっていた巨神族と黒龍族の双方を最終的に絶滅に至らしめた。

力だけでなく性格的にも真龍たる矜持を持っていた様子で、<黒の陣営>による搦手については宿敵フェンをして「ハイダルが主導しているなら堂々と正面から襲ってくる」とまで言わしめた。また、生前においては「ネズミ」として見下していた現生人類の先行きについてもジュレミィと念話で会談を行うなど、王者の風格を示していた。

関連機体