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ブラックオックス

ブラックオックス

人造人間の技術で生き返ったマッドサイエンティスト、不乱拳(ふらんけん)博士が、覆面の怪人たちに依頼されて製作した漆黒の怪ロボット。本来の設計目標は「鉄人より強く、モノを考えるロボット」だったが、警察の追及が迫ったため、急遽「鉄人に対抗できるロボット」として完成された。そのため、鉄人の弱点を突く装備が施され、強力なライバルロボとしての地位を得る。

このロボットには自律思考を持たせることを目的とした電子頭脳が搭載されており、実験では自律思考による自己判断は失敗したものの、高度な自律行動が可能であった。警視庁襲撃時には、捕まった怪人たちを救い出し、指先から放つ催涙ガスで追跡を振り切るという見事な働きを見せた。さらに、強力な電波妨害装置を搭載しており、リモコン操縦のロボットを行動不能にすることができ、ロビーが製作したロボットの電子回路をも機能不全に陥らせた。また、指先から放つ熱線は、強力な装甲を持つロボット群をも溶解させるほどの威力がある。

このような機能に加えて、頑健さとパワーにおいても鉄人と互角以上であり、正太郎たちは対処に非常に苦労した。正太郎は鉄人では勝ち目がないと判断し、オックス自体の攻略を避け、飛行能力を持つ鉄人の移動速度を生かして怪人たちを翻弄する戦法に終始した。しかし、最終的には怪人たちによって鉄人すら奪取される事態となり、自衛隊の戦力で怪人たちに総攻撃を仕掛けるも、デリンジャー現象による鉄人とオックスの暴走がなければ勝利は難しかった。事件解決後、オックスは警視庁の倉庫に保管され、鉄人だけでは対処できない敵に対して正太郎が使用し、鉄人と共に戦うようになった。

オックスの弱点は空を飛べないことであり、「オックス」という名前は去勢牛を意味する。操縦は腕時計型の小型操縦機で行われるが、バッカスと比べて自律性が高く、簡単な命令で行動できる。また、バッカスとの共通点として額の赤いマークが挙げられる。

ギルバートとの戦闘では、熱線の撃ち合いで装甲を溶かされながらもギルバートの上半身を完全に溶解させ、その後、角などが溶けた状態で立っている姿が確認されるが、それ以降は登場しない。白黒アニメ版では、ロビーの刺客である人型ロボット爆弾によって完全に破壊された描写がある。

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