ダイナゼノンの胴体やダイナレックスの上半身など、全体の中核を担う竜人型小型ロボット。出入り口は目の部分にあり、胸部の青い部分にあるインナースペースで操縦を行う。他の3体と異なり武装はなく、単体では敏捷性と両手足の爪を活かした肉弾戦が主な戦闘手段であるが、他の機体とコンバイン(合体)することで戦力を大幅に強化することが可能。
所有者は蓬で、普段は自宅のエアコンの上に隠されている。ディドラス戦では蓬が風邪でダウンしていたため、一時的にちせが操縦を担当した。
ダイナゼノンの基本形態である巨大人型ロボット形態。この形態での戦闘開始時には「ダイナゼノン・バトルゴー!」、分離時には「一時解散!」の合図が使用される。格闘戦や各部の武装を駆使して戦うスタイルで、強力な戦闘能力を誇る。
背中にあるブースターを使用することで、大気圏外まで飛び出すことも可能で、地上戦から宇宙戦まで幅広い戦闘範囲を持つ。
ダイナゼノンが各パーツの配置を変えて分離・再合体することで完成するドラゴン型の怪獣形態。この姿はダイナゼノンの本来の力が発揮される「真の姿」とガウマに称されている。翼と脚部の噴射を利用して飛行が可能で、体当たりや尻尾を振り回すなど、力強く豪快な戦い方を得意とする。
戦闘ではまず通常のダイナゼノン形態で相手にダメージを与え、その後にドラゴン形態へ変形して必殺技を繰り出すという戦法が取られる。
第9回より登場した金色の怪獣で、ちせが河原で拾った種が彼女の孤独を糧に成長して誕生した。名前はちせの好きなバンドに由来している。機械のワイバーンのような姿をしており、生まれた当初はスーツケースに収まる程度の小ささだったが、わずか1日でダイナソルジャーと同程度の大きさにまで成長した。
この怪獣は、口から「カオスブリンガー」を含んだ金色の合体光線や青い光線を発射し、物体の縮尺を自在に拡大・縮小し融合する能力を持つ。また、形成した球形の防護シールドで攻撃を防ぐ「シールドモード」への変形機能も備えている。
ちせの情動から生まれたため善良な存在で、ちせの言葉や感情に従って行動し、シズムによる掴みも拒否。当初はちせがその存在を秘匿していたが、水門から転落した夢芽を救助したことでガウマたちに認識され、ちせの友達の怪獣として受け入れられた。以降、カイゼルグリッドナイトの前面装甲と兜、グリッドバーンナイトの翼に変形し、ガウマ隊の戦力として活躍する。最終決戦後、ダメージから回復した後はちせに別れを告げ、グリッドナイト同盟と行動を共にすることとなった。
ゴルドバーンが作り出す空間の中で、心を合わせたダイナゼノン、グリッドナイト、ゴルドバーンが合体した姿。合体光線「カオスブリンガー」を含む光線でサイズ調整されたグリッドナイトに、ダイナウイング、ダイナストライカー、ダイナダイバーがボディとして合体し、ゴルドバーンが胸部の追加装甲および頭部の兜となって完成する。さらに、ダイナゼノンの兜を伴ったダイナソルジャーがダイナミックキャノンに変形して右肩にマウントされ、翼から余剰エネルギーが紫色の光のマントとして噴出し、完成形態となる。
なお、ゴルドバーンがいるだけでもグリッドナイトとの合体は可能だが、その場合は戦力がやや低下する。
第1回に登場した怪獣で、誕生日は2020年5月27日。背中の振動波器官から放射する「カオスブリンガー」によって、物体を空中に浮遊させる能力を持つ。戦闘では青白い稲妻を口から発射し、さらに頭部の継ぎ目が剥がれて首を蛇腹剣のように伸ばし、鼻先で敵を刺し貫く攻撃を繰り出す。
東京イモセ市でビルや自動車などを浮遊させる異常現象を次々に引き起こし、蓬が夢芽に呼び出された夜にオニジャにより巨大化させられる。暴れているところに駆けつけたダイナゼノンを浮遊能力で翻弄するが、ダイナゼノンがダイナレックスに変形すると劣勢に追い込まれ、最後は宙に放り投げられたところを「必焼大火炎レックスロアー」によって撃破された。
第2回に登場した怪獣で、誕生日は2020年5月28日。シャルバンデス戦後に出現した怪獣で、頭頂のツノと背中の翅の振動波器官から放射される「カオスブリンガー」によって、短距離でのワープ移動が可能。戦闘時には白兵戦を行い、脇腹の気門や胸部の三か所の発光部から怪光線を放つ。
この怪獣は天王洲運河を渡り、芝浦付近の橋脚でジュウガに掴まれたことで活動を開始。駆けつけたガウマたちをワープ能力で翻弄するが、ダイナソルジャーウイングコンバインに翅を掴まれワープ能力を封じられる。その後、空中に放り投げられ、ダイナランチャーのバーストミサイルで攻撃され撃破された。
第3回に登場した怪獣で、誕生日は2020年5月29日。千葉県K市の田園地帯にある鉄柱に出現。背中の頂部にある振動波器官から「カオスブリンガー」を放射し、これを発火させて広範囲を爆裂させる能力を持つ。
オニジャに操られ、ガウマたちに爆発攻撃を仕掛けるが、戦う理由を明らかにしたガウマと蓬たちがダイナゼノンに変形し、怪獣を酸素のない宇宙空間へと運び上げる。最終的にダイナゼノンの「フルバースト」で胴体が砕け散るが、頭部だけになってもなおガウマたちに迫る。しかし、ダイナレックスの「レックスファング」によって頭部も噛み砕かれ、完全に撃破された。
第4回に登場した怪獣で、誕生日は2020年6月5日。フジヨキ台の駐車場に出現し、背中から伸びたドリルのような一対の振動波器官から「カオスブリンガー」を放射する。このカオスブリンガーに触れた物体を、三次元物体と相互作用を起こさない二次元の平面に変換する能力を持つ。
ムジナに操られて市街地に現れた後、ガウマたちの攻撃を二次元に変換して無力化。さらに腹部から背中にかけて繋がるチェーンソーのような突起列や、その巨大な質量を活かした攻撃でガウマたちを追い詰める。しかし、風邪で療養中だった蓬が無理を押して駆けつけたことでダイナゼノンが登場し、形勢が逆転。最終的にはダイナレックスに尻尾を噛みつかれ、ゼロ距離からの必殺技「必焼大火炎レックスロアー」を受けて爆散した。
第5回に登場した怪獣で、誕生日は2020年6月14日。あきる野インター付近に出現し、水色の二足歩行形態と、上下反転して六足歩行になる形態を使い分ける。六足歩行形態では内部の黒い部分から巨大な鋭い牙と6本の触腕が露出し、獰猛な攻撃を行う。
この怪獣の頭部には振動波器官があり、そこから発生する「カオスブリンガー」は触れた物体をゾル状に溶解させる性質を持つ。また、体表の星図から光針を発射し、頭頂部の振動波器官からは追従型の怪光線を放つことができる。
シズムに操られた状態でガウマ隊と交戦し、ダイナウイングに攻撃を集中してダイナゼノンへの合体を妨害するが、ダイナソルジャーストライカーコンバインの攻撃で隙が生じ、合体を許してしまう。合体後のダイナゼノンに裏返った状態で襲いかかるが、分離して攻撃を避けられた後、再合体したダイナレックスの「必焼大火炎レックスロアー」によって撃破された。
第6、7回に登場した怪獣で、誕生日は2020年6月17日。サナエ町の高架橋に挟まる形で出現し、四足歩行の姿を持つ。ドリルのようなツノや、翼とタテガミ状の触手の先端から破壊光線を発射するほか、全身の振動波器官から「カオスブリンガー」を放出し、重力を増減させて上から物体を押し潰す能力を持つ。
オニジャとムジナに操られた状態でダイナゼノンと交戦し、蓬、夢芽、暦がそれぞれ異なる思いに囚われていたことで本来の力を発揮できないダイナゼノンを追い詰め、大破させる。しかし、グリッドナイトが乱入し妨害されたため、一時撤退する。回復後、海ほたる付近の洋上に再度出現し、満身創痍のダイナゼノンと駆けつけたグリッドナイトに対し、初戦以上のパワーで挑むが、ダイナゼノンがフィクサービームで修復されると2体の連携に圧倒される。
最終的には上空に舞い上げられた後、グリッドナイトの「ビッグブレードストライク」と「ナイトサーキュラーエンド」によって切り裂かれ、爆散した。
第8回に登場した怪獣で、誕生日は2020年6月27日。ガウマが棲む河原付近に出現し、子供の未熟な感情から生まれたため、小さな姿で発生した。シズムによって「ハズレの怪獣」と称されるこの怪獣は、カオスブリンガーと共に極彩色の塗料を散布し、塗られた部分を拭い去れない特性を持っている。
成長段階において、能力を発揮しながらガウマの顔や周囲の物を染色しつつ移動していたが、河川敷で転んだところを蓬たちに捕獲された。害意もなく破壊行動も行わなかったため、一時的に檻に入れられガウマの監視下に置かれるが、居眠りしていた隙に脱走。その後、能力を再び行使しながら巨大化し、人口密集地でガウマや暦を翻弄する。さらに、夢芽とちせが休憩中のショッピングモールに迫るが、蓬の「インスタンス・ドミネーション」によって動きを封じられ、口内から真眼が出現した状態で一時停止。その隙を突かれ、ダイナミックファイヤーによって撃破された。
第9回に登場した怪獣で、誕生日は2020年7月4日。鉄塔の中で発生し成長したこの怪獣は、口と両手に備えた「重力レンズ」を干渉させて強力な衝撃波を放つほか、重力レンズや背中の伸縮する振動波器官から「カオスブリンガー」を放出し、物体や地盤を波状化させる能力を持つ。
ガウマへの敵意を燃やすジュウガによって掴まれると顔が露出し、さらに手足が延長され巨大化。ガウマや暦、グリッドナイトを圧倒するが、蓬、夢芽、ちせが駆けつけ、カイゼルグリッドナイトが誕生したことで戦況が逆転。最終的には「レックスグリッドファイヤー」によって撃破された。
第10回に登場。誕生日は2020年7月19日。ギブゾーグ戦からしばらくしてヨモツ食事センターに出現した怪獣。全く動かずに、開いた背中から屹立する振動波器官からカオスブリンガーを放出し、人や物の時間や空間を瞬間的に自分の体内空間へと取り込む能力をもつ。影のような黒い染みだけ残して取り込まれた人間は、それぞれが過去に体験した辛い出来事の強い記憶に囚われ、外部からの強い働きかけが無い限り脱出できず現実を忘却していく。
ムジナが掴んで巨大化した途端、能力によって怪獣優生思想を消滅させる。さらにはフジヨキ台の建物や人を次々消滅させ、蓬とちせを除くガウマ隊の面々や、応戦しようとしたナイトをも取り込み、能力で無力化する。しかし、単身乗り込んだ蓬がダイナソルジャーの力を借りて全員の能力を解除した結果、ダイナゼノンとグリッドナイトの反撃を許す。全身を光らせながら高速移動で逃亡を図るものの、カイゼルグリッドナイトのカイゼルナイトサーキュラーで撃破される。
第11回、最終回に登場。シズムが蓬や夢芽などの情動を糧に、自身の体内で密かに育てていた怪獣。背中の振動波器官からのカオスブリンガーの放出と共に反発の力で周囲の物を自身から弾き飛ばすことができ、胸や口から発射する破壊光線と、頭部のツノや背中から不規則な軌道で放つビームを合わせて多彩な攻撃手段をもつ。また、シズムの体内にいる時は、カオスブリンガーと共に攻撃や防御を実行する。
ガルニクス撃破によってフジヨキ台にばら撒かれた怪獣の種が全て消滅したことを受け、シズムが自分をも取り込ませて蓬たちの前で掴んだ第1形態へと巨大化。フジヨキ台を舞台に、ナイトが単独で変身、合体したカイゼルグリッドナイトを圧倒する膂力を見せる。さらに戦場に駆けつけたジュウガ、オニジャ、ムジナを喰らって、頭部と胸部が開放し胸部が虹色に輝いた第2形態に変貌。第1形態以上のパワーでナイトをエネルギー切れ間近に追い込み、ガウマ隊が参戦した後も有利に立ち回るが、土壇場で怪獣使いの力を発現させた蓬に掴まれ攻撃を停止。その隙をついたダイナゼノン、グリッドバーンナイトの波状攻撃で守勢に回り、最後は両者の必焼灼熱大火炎バーニンググリッドレックスロアーと突貫攻撃によって消滅する。