「第四次蒼穹作戦」から2年後、新国連から独立した独立人類軍は、司令官バーンズの指揮のもと、ハワイでフェストゥムとの戦闘を続けていた。その最中、アルヴィスのファフナー部隊は、美羽を新たなマークザインのパイロットとして「第五次蒼穹作戦」を開始する。その作戦は、フェストゥム側についたエスペラントの少年・マリス・エクセルシアによって連れ去られた、転生した総士と2人のパイロット候補生を救出するというものだった。
しかし、マリスは自らが憎む存在・プロメテウスと手を結んでいた。プロメテウス・ミールは壊滅したベイグラントを離れ、力を蓄えながら生き延びていた。そしてその群れにいる弓子を模したフェストゥム「セレノア」は、ファフナーのクロッシングに侵入し、同化するという新たな力で部隊を壊滅させていく。さらに、一騎が得た新たな力さえも、マリスが奪ったファフナー「レガート」との戦闘中に失われ、彼の機体も奪われてしまう。
その後、マリスは総士たちを連れて宇宙へ脱出する。美羽は彼を撃てず、逃がしてしまう。そして、プロメテウスは「マレスペロ」と名乗りを変え、ミールの力で空に赤い月を出現させる。転生したエメリーの意識を持つ海神島のコア・ルヴィ・カーマは、その異変を察知し、未来に向けた対策を講じ始める。
――そして3年後。
総士は、竜宮島で両親と妹、親友のマリスと共に平穏な日々を過ごしていた。しかし、彼の心には外の世界への憧れが募っていた。祭りの夜、彼が使った古い通信機に応えたのは、ひとりの男・真壁一騎。彼は「真実を見せる」と告げ、総士の目の前で、金色の怪物と化した妹を撃ち、消し去ってしまう。
その後、一騎は語る。総士の知る家族も、島も、すべては偽物。総士が信じていた敵「エスペラント軍」こそ、実はマレスペロが支配するフェストゥムの群れであり、彼の住む世界は、人間の感情を学ばせるためにフェストゥムによって作られた実験場だったのだ。
総士は真実を拒むが、美羽の説得により、やがて受け入れ始める。そして彼は海神島へ向かい、ルヴィの導きで、長らく沈黙していたマークニヒトへと乗り込む。それが自分の機体であることを悟ると同時に、かつての仲間だった一騎と共に、この世界を終わらせようとするのだった。