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機体リスト
魔境伝説アクロバンチ

共收録 1 台の機体。
  • アクロバンチ

    • Height15.2 m
    • Weight50 t
    • Pilot蘭堂タツヤ, 蘭堂 ヒロ, 蘭堂リョウ, 蘭堂ジュン, 蘭堂レイカ, 蘭堂ミキ

    アマチュア考古学者である蘭堂タツヤが、謎の大秘宝クワスチカ探索のために設計・製作した万能探索ロボット[5]。蘭堂ファミリーの家でもある。なお、第2話レクチャー内で、頭部の主センサコントローラ (M.S.C) の説明文にJISマークがあり、日本製の特注パーツで構成されていることが判る。胸部の居住空間は8畳(16㎡)の床面積があり、更に二段二階層構造(下段1階は寝室、上段2階は万能ルーム等)となっている。万能ルームから各マシンコクピットまでシュータやスライダを通して、外出等の際はスリング状のリフトやハシゴ等で移動する。なお、初期設定時はファルコン左右スポンソン(アクロバンチ胸部脇ブロック)は多段ベッドとして機能する予定だった。

    ファルコン・バンチャーを中心にバンチャー・ホーネットとバンチャー・アローが合体して、身長15.2m、体重50.0tの人型ロボットとなる。分離時のマシンは「バンチャーマシン」と総称される。

    また、コクピットを包む「原子磁力」が人工の重力を作り、如何なる回転や振動に対しても、コクピットの向きを一定に保たせ、宇宙空間や海底でも地上と同じように活動できることが、第2話でのヒロのレクチャーで明かされている。

    命名由来はアクロバット+パンチ+アメリカ映画『ワイルドバンチ』より(新番組企画書より)。初登場の第2話で、命名由来の如くワン・ツー・パンチで見得を切っている場面がある。また、デザイン状のモチーフとしては西部劇の幌馬車をその発想元としている。役割的にはキャンピングカーである旨、各種アニメ雑誌に記されていた。

    武器は炎の聖剣エクスキサーチ、バンチャードリル、ウイングカッター、ウイングサーベル、アトミックアンカー(ワイヤー付き)、アタックアンカー(ワイヤー無し。影武者の装備。設定画では「バンチャーカッター」 と呼ばれていたもの)、フィンガービーム、ランチャーカノン(スケルトンストック付きサブマシンガン型)、バンチャーカノン(ハンドガン型)その他。額のハートに酷似した形状の部分からはゴブリン金属を貫通できるイオンビーム砲・セラービームが発射される。これはゴブリンUFOとのドッグファイトなどで特に効力を発揮しているが、全ての武装の目的は元来は遺跡調査時に考えられるあらゆる障害を除去するためのものである。

    当初は翼の色は白で、総集編以降の物語後半は合金アイテムやアオシマミニ合体ロボと同じ紅い翼に塗装色が変更されている。これは玩具メーカーからの要請によるもので、ウィンドウパッケージで玩具販売をする際、白い発泡スチロールに白い翼が溶け込んで見栄えのインパクトが弱まるのを防ぐ目的で配色が変更されたもの。なお、放送話数順序から、この翼色は日本国内本放送時は第14・15・16話では再び白に戻っているが、これは、第13話が元々は第16話として製作されていた為であり、日本では前倒しされて13話として、フランス語版では当初の放送順序通り16話として放送された。その為に、フランス語版では翼色の齟齬は生じていない。

    本編内でのアクロバンチ合体シーンはオンエアに作画・彩色・撮影が間に合わず、当初は未完成だった。苦肉の策として原動画をネガ反転し、濃紺のバックに白のワイヤーフレーム風の演出(キャラの虹彩部とアクロバンチ胸部相当部ならびに脚部膝下部のV型の部分と肘間接部フード部のみ赤)とした。原画のBL指定(彩色に黒で塗る注意書き)さえそのままだった。加えてシーン途中、バンチャー・アロー変形とそれに伴うミキとレイカのコクピット移動シーンは動画が間に合っておらず、原画のみを白のフラッシングでつなぐように処理し、合体完了時からフルカラーにオーバーラップするようにした。初合体の第2話では、ミキのみが合体に失敗して墜落している。合体成功版は第3話で初登場しここで全員のパートが初登場している。また、完成後に登場するフィルムはアクロバンチの前にモノクロ半調でファミリーがオーバーラップして上に流れ、全員が消えてからアクロバンチが前に飛んで来る形でシークエンス終了となる。その後も黒バックにオレンジのワイヤーフレーム風にしたり、作業完成までの場繋ぎとしてのバリエーションがある。

    モノクロポジ加工が成されるのは総集編以降である。なお、初期の合体時は接合の瞬間にフルカラーのフラッシングがあり、このタイミングの数回のポジネガの入れ替わりで合体の瞬間の発光を演出していた。この演出は後期合体時にも生かされている。

    しかしこの合体シーンはどんどんカットを削られていったため、完全な形で流れることは最後までなかった。

    アクロバンチの各種設定資料の一部は『マイアニメ』誌上「アニメ資料館」で2回(本誌内記事と別冊の2つの形で)設定資料が公開され、その内別冊付録となった11月号では初期のアローのアタッチメントが前輪版の合体シークエンスや玩具設定デザインのアクロバンチ(クランプハンド型)等が公開されている。

    なお、合体時の掛け声は「アタック・ブロー・バンチ」。各バンチャーマシンへの分離時の掛け声は「アタック・バンチ・アウト」である。

    終盤では地球連邦軍所属のヘンリー中尉らが開発した量産型アクロバンチが6体登場したが、タツヤのプロトタイプ機を見よう見まねで開発したため、分離・合体等は排除されている。

    なお、プラモ化に際してさまざまな考証の変更がされ、そのスケールは当初1/980が検討されていた。また、マスクのデザインや翼のカラーリングおよびディテール等も現行とは異なる物がいくつか存在していた。なお、後述の日本版DVD-BOX解説書の表4には、初期設定の彩色版アクロバンチのイラストが掲載されている。

    第1話タイトルバックでは設定資料にはない翼の大きくデフォルメされたアクロバンチが登場している。