2099年の新月の夜、地中海を中心とする広範囲に激しく降り注いだ「青い雨」と、それに伴って世界中で発生した大洪水により、わずか数日で世界人口の92%以上が失われた。
この一連の大災害は後に「新月の涙」と呼ばれるようになり、それ以降も断続的に降る青い雨は、人間に触れると即座に死に至らしめる一方で、他の動植物を巨大化・凶暴化させる作用を持つことが判明した。こうして誕生した巨大生物は「エンダーズ(世界に終焉をもたらす者)」と呼ばれるようになった。
生き残った人類は地下施設へと避難を余儀なくされたが、やがてエンダーズに対抗する手段として、二足歩行兵器「クレイドル」の開発が進められる。また、新たなエネルギー資源である「アモルファス・オレンジ・クリスタル(AO結晶)」も発見される。これにより、雨を完全に遮断できる巨大な天蓋を備えた地下都市「アメイジア」の建設が進み、2135年には正式に建国が宣言される。厳格な管理のもとで成り立つAOエネルギー社会の中、人類はようやく新たな安住の地を手にするが、同時に地上に残り、危険と引き換えに自由な生活を選ぶ者も現れた。
アメイジアではアンドロイド技術も急速に発展し、2210年には人間に近い感情を持つ新型アンドロイド「人類双対思考型AI搭載ヒューマノイド(通称:メイガス)」と、それを搭載するコフィン型コックピットを備えた「クレイドルコフィン」の初期モデルが完成する。
しかし、「新月の涙」から123年が経過した2222年、アメイジアの天蓋および都市基盤が一夜にして突如として崩壊する大災害が発生。アメイジアの上層部は壊滅し、生き残った人々は「ネスト」と呼ばれる小規模な地下都市や、あるいは地上で生活を営むようになる。さらに、アメイジア崩壊によって流出した大量の物資や技術により、従来は厳重に管理されていたクレイドルやクレイドルコフィンも一般に流通し、誰もがエンダーズと戦いながらAO結晶を回収して一攫千金を目指す「ドリフター」となれる時代が訪れることとなった。